♂2♀2 駅長さん
ねむりねずみ@まひろ
30分程度の4人声劇台本です。 ♂2:♀2
⚠️注意事項⚠️
■CAS生声劇、Skype劇、ボイスドラマ、イラスト作成、演劇、朗読など、金銭の絡まない物に対しては、無償でお使い頂けます。
イベントで販売したい、お客様を呼ぶ演劇に使いたい、など金銭の発生する物は、別途ご相談ください。
■キャラクターの性別は、絶対ではありませんが、世界観を壊すような無理な変更はやめてください
■ CASで声劇する場合、事前に教えて頂ければ聞きに行けるかもしれませんので、よかったらご連絡ください!
Twitter→ @nanakoenana
『キャラクター』
駅長さん 40歳 駅に努めている駅長さん
ひかり 16歳 明るく元気な駅員見習い
達也 (たつや) 24歳 明るいけど微妙にヘタレ
薫かおる 28歳 優しくておちゃめ、怒らせると怖い
『コピペ用キャスト表』
「駅長さん」
♀2:♂2
駅長 ♂
ひかり♀
達也♂
薫♀
以下台本
_____________
タイトルコール「駅長さん」
古ぼけた 田舎の駅に、汽笛が鳴り響く
ひかり「まもなく発車しまーす!ご乗車のお客様は、お急ぎくださーい!」
達也「ひかり、高山様で最後だ」
ひかり「了解です…それでは皆様、よい旅を!」
汽車を見送る ひかりと達也
達也「よし、今日の仕事は終わり」
ひかり「はーいっ!んー、今日も平和に終わりましたね」
達也「そうだな…それにしても、暑い」
ひかり「夏 真っ盛りですからね」
駅員室
達也「ただいま戻りました」
薫「おかえり、あら?ひかりちゃん、髪に虫がついてる」
ひかり「へっ?!いやぁあああ!!」
薫「あぁ、そんな暴れると服に入ってしまうかも」
ひかり「うあぁあああ、達也さん!!とって!!とってぇ!!」
達也「う~ん、俺に取れるかなぁ?」
薫「あ、右! ああ、今度は左にいるわっ!」
ひかり「いやあああぁああ!!」
駅長「こら、薫君。ひかりをからかって遊ばない、達也君も見てないで助けてあげなさいよ」
達也「いやぁ、慌てるひかりが可愛くてつい」
薫「くすくすくす」
駅長「ほら、ひかり。虫なんて居ないから戻っておいで」
ひかり「…ううう、二人とも酷いですよっ!!」
達也「ごめんごめん」
薫「ふふふ、ごめんね」
駅長「まったく。さあ、今日の分の書類を書いてしまおう」
薫「あ、ひかりちゃん、乗客リストだったら、さっき打ち込んでおいたから、それ使って?」
ひかり「…ありがとうございます」
達也「そうだ、駅長。高山様なんですけど」
駅長「ん?高山様がどうかしたのかい?」
達也「何ていうか、乗車に時間が掛かっていたので、もしかしたら、また還って来るかもしれません」
駅長「…そうか、高山様のリストはあるかな?」
薫「高山様…高山様…ありました。高山なつえ、死因は…事故死みたいですね、二年前に亡くなられてます」
駅長「うーん、それだけじゃ解らないな」
ひかり「あのっ、乗車に時間が掛かると、ダメなんですか?」
達也「…ひかり、俺この間教えたと思うんだけど…」
ひかり「あっあれー?そうでしたっけー?」
薫「それなら、もう一度おさらいしましょうか」
ひかり「はいっ!」
薫「まずは、ここ、賽の河原さいのかわら駅はどんな所?」
ひかり「現世で亡くなられた方々が、必ずいらっしゃる駅です!」
薫「はい、正解。」
達也「じゃあ、次!この駅から汽車に乗るのは、どういう人達だ?」
ひかり「えっと、成仏する資格のある方々です!」
達也「正解」
駅長「では、最後の問題。汽車に乗れない人、もしくは乗ったとしても途中で還ってきてしまう人とは?」
ひかり「資格のある人が乗れるんだから、資格が無い人!」
駅長「おしい、資格が無いというより、何か原因があって、成仏出来ない方々だよ」
ひかり「原因ですか?」
達也「人によって様々だけど、現世に未練だったり、成仏出来ない理由があったり」
薫「だから、お客様が乗車を渋るなら、また還って来てしまう可能性があるの」
駅長「僕達の仕事は、ここに来たお客様皆に、無事成仏して貰う事だからね」
ひかり「なるほど…」
駅長「ひかり、ちゃんと覚えないといつまでたっても、駅員見習いのままだよ?」
ひかり「うっ、肝に銘じておきます…」
薫「それと、成仏出来ない理由は、本当に人それぞれだから、乗客リストに細かく書いておかないとだめよ?」
ひかり「はい!高山様って最後に乗車された、綺麗な方ですよね?なんていうか、儚いような 」
達也「そっ、でも死因が事故死なら 現世に未練があるのかも知れないな」
ひかり「じゃあ、私達で、その未練が何なのかを調べて、原因を取り除いてあげましょうよ!」
薫「ひかりちゃん、残念だけど、私達は現世にあまり干渉してはいけないのよ 」
ひかり「え、そうなんですかっ?」
駅長「うん。干渉しすぎるのはタブーなんだ」
ひかり「そうなんですか、じゃあ何もしてあげられないんですね…」
駅長「あ、でも、ほら!調べるだけなら問題無いから、ねっ」
ひかり「…はいっ!!」
達也「駅長って、本当ひかりに甘いよな」
薫「しょうがないわよ 駅長もヘタレだから」
達也「確かに(笑)あれ?……も?」
駅長「コホン…とにかく、高山様の件は、調べるだけなら許可します!だから、みんな作業に戻りなさい!」
翌日
ひかり「おはようございます!」
薫「おはよう、ひかりちゃん」
ひかり「薫さん、あれ?まだ皆来てないんですか?」
薫「ううん、それがね、逃げだしちゃったみたいなのよ」
ひかり「へ?駅長さんと達也さんがですか?!」
薫「ちがうちがう、今朝ここに着いた子なんだけど、遊んでくれてると勘違いしたみたいで」
ひかり「あー、なるほど、それで追いかけっこですか」
達也「待てー!!どこ行った!?」
駅長「達也君、ぼっ僕はもう駄目だっ…」
達也「だー、駅長マジで体力無さすぎですよ!」
駅長「いや、本当に、もう…無理」
薫「まったく、情けない男たちね」
ひかり「…薫さん、…ん?なんだかくすっぐったいような」
達也「くっそー、どこ行った」
駅長「いやー、困ったねぇ」
薫「くすくす」
ひかり「こら、くすぐったいよ」
達也「ん?…あー!!」
駅員室
薫「大の大人が揃いも揃って…ねぇ」
駅長「返す言葉もございません」
達也「それにしたって、これは反則だろう」
ひかり「ふふ、お前可愛いねぇ」
達也「なんで普通にひかりに懐いてるんだよ!!」
薫「ひかりちゃん癒しのオーラでてるし、駄目な大人よりも良かったんじゃない?」
ひかり「駅長、この子、次の汽車に乗せるんですか?」
薫「あら、ひかりちゃん、犬好きなの?」
ひかり「はい!昔飼ってた子に似てて」
駅長「汽車に乗せる予定なんだけど、多分無理かな」
ひかり「えっ、何でですかっ?!」
達也「こいつの手、見てみな、赤いリボンが結んであるだろ?こうやってはっきり解る奴は、汽車に乗れないんだ」
薫「ずいぶん固く結ばれてるから、よほど強い思いがあるのね」
ひかり「そうなんだ・・・お前、なにか未練があるんだね」
達也「かといって、ここから追い出したら、またどっかに行っちまうかもしれねぇ」
ひかり「そんな、一人で出て行ったら危ないですよ」
駅長「ごほんっ、とにかく!その子は汽車に乗れない以上、この駅に居てもらわなければならない」
薫「でも、その子一人じゃ生活できない」
達也「ってことは、ここで面倒見るしかないよなっ駅長!」
駅長「…そういう事になるな」
ひかり「それじゃぁ!!」
駅長「しょうがない、今回は特別に 駅員見習い扱いとする」
ひかり「やったぁ!!よかったね!お前、もう一人じゃないよ!」
薫「ひかりちゃん嬉しそうね」
駅長「……」
達也「駅長?」
駅長「あぁ、ごめんごめん」
達也「ひかりに見とれてたら…あんたそれ犯罪だぜ」
薫「駅長…そんな人だったんですね」
駅長「えっ、なにこれ、そういうつもりじゃないよ」
ひかり「そうだ、この子なんて名前なんですか?」
駅長「あぁ、首輪に書いてあったよ。名前はペスだ」
ひかり「よろしくね、ペス!」
達也「何にせよ、ペスの事もきちんとリストに書いておかないとな」
駅長「あぁ、それは僕がやっておくから 2人は他の仕事を頼むよ」
薫「わかりました」
突然駅員室から飛び出すペス それを追いかけるひかり
ひかり「ペス、ちょっと待って、どこに行くの?!」
霧かかったホームの端に それは居た
ひかり「やっと追いついた…もう、勝手に行ったらだめだよペス」
ひかり「ん?どうしたの?何うなってるの?」
霧に向かって吠えるペス 訳がわからず ペスの吠える方を見る
ひかり「…だれか…いるの?」
ひかり「へ?……子供?」
駅員室
達也「どうした坊主~怯えなくて大丈夫だぞ~」
ひかり「よかった、いきなりペスが吠え始めて 一体どうしたのかと…」
達也「ほ~ら、こちょこちょこちょ~!!お、ようやく笑ったな」
ひかり「ふふ、可愛い。この子いくつなんでしょう?」
達也「抱っこした感じだけど、1~2歳くらいかな?」
ひかり「達也さん、わかるんですか?!」
達也「まあね、うちにも子供いたし」
ひかり「そうなんですね!」
薫「駅長、この子のリストありました…ですが…」
駅長「うーん、まいったな。この子、届出が無い」
ひかり「届出が無い?」
薫「出生届けが出されてないのよ…」
ひかり「それって…」
駅長「生まれた証明が無いから、リストが無いんだ」
薫「リストが無いって事は 名前も死因も何も解らないって事よ」
達也「坊主…よし!俺が高い高いをしてやろう!ほら、高いたか~…」
突然泣き出す子供
ひかり「ひゃっ、どっ、どうしたんですか?」
達也「いや、わからねぇ。高い高いをしようとしたらいきなり」
薫「駅長…この子の腕に痣が」
駅長「何?達也君、ちょっといいかい?」
泣いている子供を抱き、優しく話しかける駅長
駅長「よしよし、怖かったんだね。でも、もう大丈夫だよ、ほら。何も怖くない、大丈夫。大丈夫」
ひかり「駅長すごいです!!」
薫「駅長って、子供をあやすのは上手なのよね」
達也「はは、泣きつかれて眠ってら。…それにしても、この坊主なんで泣き出したんだ?」
駅長「それはまだ解らないけど、多分この痣の原因は…」
薫「虐待…ですか」
駅長「同じような痣が体中にあったよ、多分日常的に虐待されていたんだろうね」
ひかり「…こんなに小さな子を」
駅長「せめて誰の子かさえ解ればいいんだけど」
達也「それが問題なんだよな…」
薫「えぇ、母親がまだ生きているのかも解らないし…すでに亡くなっている可能性も考えると割り出すのは難しいかと」
ひかり「っ…許せないっ!自分の子なのに可愛くないの!?」
達也「…ひかり」
ひかり「私達が、君の両親を絶対に見つけてあげるからねっ!!」
駅長「そうと決まれば明日から聞き込み開始だ!忙しくなるぞー!」
3人「はいっ!」
翌日 駅に訪れる人に聞いて回る
ひかり「すみません、この子に見覚えありませんか?」
達也「この子の両親を探してるんですが」
薫「駅長、このリストには居ないようです」
駅長「そうか、駅長ネットにも引っかからないな」
ひかり「…ただ今戻りました」
達也「だめでした、こっちは収穫ナシです」
駅長「2人ともご苦労様 ペスもお疲れ」
薫「こっちも…調べてはいるんだけど…」
ひかり「そうですか…ごめんね、まだ君の両親、見つけてあげられないみたい」
達也「それにしても、高い所が苦手なんて珍しいよな」
薫「大抵の子供は喜ぶから、何か嫌な思い出があるのかもしれないわね…」
駅長「っ!達也君、その子を、ゆっくり持ち上げてみてくれないか!?」
達也「えっ、そんな事したらまた泣き出すに決まって…」
駅長「いいから!…そう、そのままゆっくり…」
ひかり「駅長、いったい何を…」
駅長「そこだ!今その子は何処を見てる?」
達也「どこって俺の顔ですけど」
駅長「表情は?!」
達也「表情は、笑って……っ!そうか、そういう事か!」
駅長「薫君、過去の落下死した子供、およびその両親のリストをさらってくれ」
薫「わかりました」
ひかり「え、いったいどういう事ですか?」
駅長「この子は、親に殺された可能性がある」
ひかり「そんな…」
達也「そっか、お前高い所が苦手じゃなくて…また離れ離れになるのがさみしくて泣いてたんだな」
薫「駅長、両親と思われる人物のリスト、発見しました」
駅長「ありがとう…父親は…西本 勝彦 母親の名前は…」
ひかり「ん?なんか焦げ臭いような」
ホームに設置している 火災報知器が反応 吠えまくるペス
達也「うわっ、なんだ?」
駅長「ホームだ!」
達也「…なんだよこれ、…凄い煙じゃねえか」
薫「火事のようね」
駅長「薫君、冷静に分析してないで、消火しないと!」
ひかり「あれ、でも変ですよ?炎が出てるのに、ホームが燃えてない」
達也「確かに…あ、炎の中に誰かいるぞ」
ひかり「あれは…高山様?…でも、どこか雰囲気が違うような」
駅長「まずい、このままだと悪霊化してしまう」
ひかり「あっ悪霊化!?」
駅長「成仏したい、でも出来ない。その心残りが大きくなって、段々自分を保てなくなるんだ」
駅長「そして、悪霊化してしまうと、見境なく生きている人間を襲うようになる、そうなる前に止めないと」
ひかり「高山様!落ち着いてください!」
達也「ひかり、危ない!」
説得するひかりを高山の炎が襲う
ひかり「すみません」
達也「ぼやっとするな、次来るぞ」
ひかり「駅長!暴走を止めるにはどうしたら良いんですかっ!?」
駅長「未練を断ち切るしか方法は無い」
ひかり「未練を断ち切る?」
薫「暴走してしまった霊は、もう元には戻れない、未練ごと消してしまうしかないの。それが出来るのは、駅長だけ」
ひかり「それって魂を消すって事ですか?!そんなのダメです!」
達也「駅長、もうダメだ防ぎようがない!」
駅長「くそっ、仕方がない!」
ひかり「駅長!待ってください駅長!!」
駅長「薫君、ひかりを!!」
薫「はい!!」
ひかる「離して薫さん!!こんなの…こんなの間違ってる!!」
駅長「現世に身を寄せし亡霊よ、悪しきその御霊を浄化する!!」
ひかり「だめえぇぇぇ!!」
駅長が炎をかき消し 浄化しようとした時
駅員室から子供の鳴泣き声が響いた
両者の動きがとまる
静寂のあと、目の前にいたのは子供と抱き合う高山の姿だった
達也「高山様の悪霊化が止まった…」
ひかり「どうなってるの…」
薫「ひかりちゃん、みてあの子」
ひかり「えっ?あの子…もしかして、高山様がお母さんだったんですか?」
達也「それにちゃ、時間がおかしいだろ」
薫「そうね、高山様が亡くなられたのは2年前だし」
駅長「それなら、2人のリストを書き上げてしまおう、そうすれば何が真実なのかがわかるから」
駅員室
駅長「これでよし、2人の未練は断ち切られたから 記憶テレビが見れると思うよ」
ひかり「記憶テレビですか?」
薫「未練や心残りが解消されると、今まで書いたリストはその方の記憶になるのよ」
達也「過去の記憶…つまり、その人の未練が何だったのかが見れるんだ」
ひかり「そうだったんですね」
駅長「さてと、まずは高山様からだね」
テレビの砂嵐がおわり、1人の女性が映し出された
ひかり「これは、高山様ですね、お腹が大きい…この子が産まれる前みたいですね」
薫「隣に写ってるのが父親のようですね」
ひかり「二人とも笑ってる…なんだか幸せそうな家族ですね」
達也「お、次の場面に移るみたいだ」
ひかり「夕暮れ時…ここは歩道橋ですかね?」
達也「二人で並んで歩いて…えっ?!」
ひかり「あぶない!!」
薫「どうやら、高山様の死因はただの事故死ではなく、旦那様に突き落とされたようですね」
ひかり「そんな…あ、でもお腹の子供は?!」
駅長「救急車で運ばれて、子供だけは助かったようだけど…」
ひかり「…酷い」
達也「お、次は坊主のが始まるみたいだ」
テレビの砂嵐がおわり、1人の女性が映し出された
薫「…別の女性のようですね、事故からさほど経っては居ないようですが」
ひかり「あ、この女の人もお腹が大きいですよ?」
達也「浮気の末 の殺人か…」
薫「この様子だと、育児なんてほとんどしていないようですね」
ひかり「最低…」
達也「お、今度は坊主が大きくなってる」
薫「つかまり立ちが出来ているので、1歳~2歳くらいでしょう」
ひかり「あっ!!蹴った…」
達也「まだ歩けない子供に…許せねえ」
ひかり「あ、今度は夜?…抱っこされてる」
達也「こいつ、あんな仕打ち受けてるのに…嬉しそうだな…」
薫「後ろで女性が何か叫んでますね」
達也「声までは聞こえないからなぁ…なんて言ってるのか解らないけど、えらい剣幕だ」
ひかり「あ、ベランダに行った!」
達也「高い…高いか…」
薫「えぇ、そのようですね」
ひかり「あっ、駄目っ!!」
そこで途切れるテレビ
駅長「…これで全て解ったね」
ひかり「こんなの…酷すぎます…」
達也「そうだね、人の闇は深すぎる」
駅長「さあ、原因もわかって2人の未練も無くなった事だし、今度こそ見送ろう」
ひかり「はいっ!次は幸せな人生を送れるように 精一杯お見送りします!」
駅のホーム 気的と共に汽車が来る
ひかり「まもなく発車しまーす!お乗り遅れのないようにお気をつけくださーい!!」
薫「お二人に幸があらんことを」
達也「坊主、お母さんを大事にな」
駅長「ひかり、時間だ」
ひかり「了解です!…それでは高山様、よい旅を!」
汽笛の音と共に遠くなっていく汽車
ひかり「いっちゃいましたね…」
駅長「さぁ、2人のリストを送らなくちゃ」
ひかり「どこに送るんですか?」
達也「もちろん、天国にだよ」
薫「リストの内容によっては、転生が早まる場合もあるから、きちんと書いておかないと」
ひかり「…はい!!」
翌日 駅員室
薫「おはようございます!駅長、乗車予定者のリストです」
駅長「ありがとう」
薫「どうしたんですか?…現世のテレビ番組なんて見て」
駅長「いやぁ、最近事件が多いなって思って、ほらみて火事だって」
薫「駅長、遊んでないで、仕事してください」
駅長「遊んでないよ、アパートから謎の出火!焼け跡からは男女の遺体が発見されただって」
薫「わかりましたから、私が戻るまでにリストに眼を通してくださいね」
駅長室にひとり残される駅長
駅長「今日亡くなったのは、西本 勝彦 それに、西本のり子」
駅長「たまたま机に置いてあった元妻だった女性の写真に、何らかの原因で たまたま机に置いていたタバコの吸殻から引火したもよう…いやぁ、偶然って怖いなぁ」
駅長「これも女の執念って奴ですかね…まぁ、なんにせよ 因果応報 外道には、天罰がくだるんですよ」
古ぼけた 田舎の駅 汽笛が鳴り響く
ひかり「まもなく発車しまーす!ご乗車のお客様はお急ぎくださーい!!」
達也「ひかり、お客様乗車完了だ」
ひかり「了解です!…それでは皆様、よい旅を!」
END
♂2♀2 駅長さん ねむりねずみ@まひろ @sibainu_uta
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