第13話 彼岸と此岸を繋ぐ
週末久し振りに電車でお出かけしましたら、あちこちのお花屋さんで仏花を売っていました。
なるほど、お彼岸前の週末だから、お墓参りに行かれた方も多いのでしょうね。
彼岸とは、春のお彼岸は春分の日、秋のお彼岸は秋分の日を中日として、前後3日間、合計7日間のことを指します。
今日は彼岸の入り。最後の日は彼岸明けと呼ばれます。
彼岸というのは仏教用語で、波羅蜜(サンスクリット語でパーラミター)という悟りの境地に至るという意味の言葉の意味を「至彼岸」としたのが由来だそうで、煩悩の川を越えて彼の岸(かのきし、彼方(あちら)の岸)に至るということです。
つまり涅槃、極楽浄土、天国ということですね。
西遊記でも西を目指しますからご存知の方も多いかと思いますが、
太陽が沈む西という方角には特別な意味があります。
彼岸の期間に煩悩を払うための修行として西に祈りを捧げるのですが、
春分の日と秋分の日の中日は、太陽が真東から出て真西に沈み、
真っ直ぐに西方浄土に祈りを捧げることが出来ます。
このことから、お彼岸にお墓参りをすると彼岸に通じやすいという考えで
お彼岸に法要を行うようになったそうです。
仏教が元になっていますが、日本の仏教は日本で独自に発展したものであり
彼岸というのも日本独特の風習です。
そしてまた、仏教が伝わる前から太陽への信仰があり、それがお彼岸と結びついたとも言われているそうです。
お天道さまが見ているから、という言葉もありますし
日本人は自然と密着して生きてきているので、なるほどと思わされます。
お彼岸の期間、いつも以上にご先祖様に思いを馳せつつ丁寧に過ごせたらなとおもいます。
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