第4話 覚悟とチョコレート

小さい頃は、骸骨のモチーフは、なんとなくおどろおどろしいイメージがありました。


ロックとかパンクとかが好きな人が好んでつけているモチーフというイメージ。


でも、調べてみると世界中で、吉兆や輪廻など良い意味合いのモチーフとして使われていることが多い。


新選組局長の近藤勇さんも、稽古着に髑髏を刺繍していました。


古武術では決死の態度を意味するという話もあります。


しゃれこうべ 。風雨に曝された頭(こうべ)。そのままと言えばそのままですが、不思議な響きにも感じます。


不気味でもなんでもなくて、自分の体の中にあるもの。いつかはなる姿。


そう気付いた頃から、無意味に不気味がることがなくなってきました。


先日、チョコレート屋さんで骸骨のチョコレートを見つけました。


小さい骸骨が瓶に詰まっていて、スプーンで掬って、そのまま食べるも良し、


ホットミルクなんかに溶かしても美味しそうだなと思って


我が友の誕生祭の貢物にしました。


不退転。決死の覚悟。諸行無常。


ネガテイブに重くは捉えてはいませんが、多分日々に向かう姿勢としては


そんじょそこらの人から見たら


生き急いでいたり真面目過ぎたりして見えるかもしれない私たち。


普通に生きているだけなのに「なんでそんな深刻なの」と言われると


いや、普通ですけど…


時間は有限ですし…


と思って不本意ではありますが。


きっと前世でもこんな調子で。


今生でもまた巡り会えた貴重な戦友なのだと思います。


いつか共に事を起こして世界を変えたいと願いつつ


息を潜めて時を待っています。


ハチ公らしくお座りをして、伏せをして、


動きがあるとすわ散歩か⁈とすくっと立っているような感じ。笑


焦りはしません。全く焦らないというと嘘になるかもしれないけれど


歳を重ねて経験値を経て、今は魔王を倒す為のレベリングの最中。


多分、まだまだ旅の途中なのです。


今日も今日の自分にできることを、精一杯やって


いきたいと思います。

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