第2話「鬱陶しいかみさま」
「何言ってんだあんた?」
そう俺が恐る恐る聞くと、そのジジイは
顔をしかめながら頭を傾げた。
「なんじゃ?聞いておらんのか…
ガリエルめ…まぁいいわ…
君はこの"怒"の神メルギスに選ばれたのだ。
光栄に思え。」
選ばれた?"怒"の神?
全くもって意味がわからん。
そう頭の上にハテナマークを浮かべていると、
「単刀直入に言おう儂はこの空間から出られん。
強いて出来ることといえば
異世界を観察することと、
そして人間をその異世界へと召喚することだ。
儂は暇で暇でしょうがない。
だから君を召喚した。」
小学生の宿題忘れた言い訳みたいな理由だった。そんな理由で俺は召喚されたのか?!
怒りが込み上げてくる…
絵梨花の件もあってムカつく…
「おーおー怒っとる怒っとる。
滑稽じゃのう、儂は怒りが大好物じゃ。
あの女に裏切られた時の君の怒り、、、
素晴らしい程に気持ちよかったぞ」
「そうかいそうかい、その絶頂のままテクノブレイクでもするんだな糞ジジイ!」
俺は中指を立てて挑発した。
「儂に楯突く気か?ぬかしおる。
人間の力など、とうに知れておるわ」
笑みを浮かべて爺は言う
するとその時空間が歪み誰かが降りて来た。
「はいはい、そこまでそこまで
メルギス様落ち着いて。」
翼が生えている。俗に言う天使という奴か。
何でもありかよ。
「なんじゃガリエルおったのか?
貴様が居なかったせいで儂が説明する羽目になったわい。」
「申し訳ございません……それはそうと
さっさと彼に力を与えないのでしょうか?」
力?何言ってんだこいつ?
「それもそうじゃな、、、
若者よ君はどんな力を望む?
どんな力でも良いぞ?さぁ言え。」
「今どんなのでも良いって言ったな?」
俺はコイツを困らせようと聞いた。
するとジジイは躊躇うことなく、
「左様。好きな物を言え。」
ぬかしたジジイだ。あっと驚けよ…
ならば俺の答えは決まっている…
それは…
「時を止められる能力をくれ!!」
一瞬2人は止まった。すると直ぐに笑いだした。
俺は理解が出来なかった。
「w、、、よ、良いじゃろう。
では良い異世界ライフをww」
「ちょっと待…」
その瞬間またあの魔法陣が現れ、
俺は為す術も無く吸い込まれてしまった。
俺はまだ知らなかった、、、
この能力の重大な"欠点"を。
時止め能力が思ってたのと違いすぎてヤバすぎる件 めいぷる @12maple11
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