第4話
社務所に通される。
「で、君にしてもらうことだけど」
「はい」
「当面は、主夫をやってもらうは」
まあ、そうだろな・・・
「わかりました」
「えっ、いいの?」
「いいのって・・・それしか、出来ないでしょ?」
「話が早いね。他はおいおいしてもらうから」
「大変なんですね」
「もう、慣れたよ」
でも、楽しそうだ。
「それから、部屋なんだけど」
「はい」
「私と一緒の部屋でいいよね」
時が止まる。
「いえ、それはまずい」
「でも、他に寝るところがないよ」
「ここでいいです」
「ここは、社務所だから、だめ」
「どうしてもですか?」
「ええ」
知らないぞ。何が起きても・・・
「私は、君を信じてる」
「・・・どうも・・・」
真彩さんは、立ち上がる。
「でも、今日は晩飯は私が作るわ」
「ありがとうございます」
「鍋でいいよね?」
この暑いのに、鍋ですか・・・
「じゃあ、今日はゆっくりして」
「はい」
お言葉に甘えて、のんびりさせてもらう。
これから、どうなるんだろう・・・
夕食は、お鍋を囲んで、差しつ差されつの、楽しい時を過ごせた。
まるで、昔から親しかったような、そんな感じがした。
気さくに話をしてくれる。
ありがたい。
その夜、僕は疲れていたのか、すぐに眠ってしまった。
でも、真彩さんが僕の手を握ってこう言ったのを、聞き逃さなかった。
【よろしくね。弟くん】
ぬくもり 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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