No.029 悟りのキョウチ
実技試験で僕の番がやってきた。
ここでみんなのを観ていて悩んだ事がある。
それは1番として見世物としてやるか、強さを強調して瞬殺するかの2通りだ。
そんなことで悩んでいるなら両方やればいいって?
読者の誰かはそう思ったの?
そうだね、そうしよう。
「最後、
僕は呼ばれて試験会場の中心まで行く。
最初の敵、魔物はただのスライム。
それ以下でもそれ以上でもないスライム。
「黒夜叉」
一刀両断。
物理攻撃が効きづらいなんて知ったことか。
ゴブリン、ロックイーター(岩を食べて生きてる硬いだけの魔物)、スケルトンアーマー、地竜(大きなとかげ)、ゴーストモン(ゴーストマンになれなかった半端者)、オーガ、キングゴブリン、ゴーストマン(ゴーストの上位互換)、地獄
11体目は白虎
12体目は
13体目は
14体目は
15体目は
16体目はドッペルさんと呼ばれるドッペルゲンガーの下位互換で、「お前人間じゃないな」って凄い言われた(瞬殺)。
17体目はスケルトンムカデと呼ばれる魔物で、核が10個あり一気に破壊しないといけない厄介なやつ(飛雲で瞬殺)。
18体目は19体目も含めた青と赤の対となるミノタウロス(瞬殺)。
最後の20体目はもちろんミスリルデスターと呼ばれる兎に角硬いだけの魔物。
「陽法 黒の太刀 断絶」
核がある場所を検討つけて瞬殺する。
これで1番としての見世物(綺麗な刀捌き)と早く倒す(瞬殺)を出来たと思う。
終わる頃には18時を回っていて、夕日が赤く照らしていた。
※
さて、実技試験も終わり本格的に夏休みに入った訳だが、僕にはやることがある。
それはドリーさんを狙う組織の調査だ。
たまたま家に帰ろうとしていた時に第三始祖の吸血鬼になっていた
ある時は電柱の裏に隠れ、またある時は空高く飛び上がり姿を眩ませたりと見つからないように頑張っているのだ。
一般人にバレないのかって気になっている読者もいるだろう?
もちろん対策済みで、認識阻害の陰法を使っているから問題ない。
それなら神原にもバレないんじゃないのかって?
それを神原がなにか対策をしていたら意味がないから隠れているんだ。
それから神原は電車等を乗り継いで
そしてついたのが廃墟になったビル。
なぜ壊されていないのか、こんな所があると治安が悪くなるはずなのに。
その答えはすぐにわかることとなる。
「吸血鬼の侵入者か? それとも吸血鬼の入信者か?」
「どちらかと言うと侵入者かな?」
入信って事は新手の宗教かなにかだろうか。
「では次の質問だ。あなたは神を信じますか?」
うん、今の質問で確信に変わった。
新手の宗教団体だ。
「そうだね、神は信じるよ」
なるべく諍いは起こしたくないし、ダンジョンが急に出来たりと神の技としか思えないから神は信じている。
「そうか、そうか、そうですか。どうやらあなたは敵のようです――ね」
一瞬にして距離を詰めて蹴りを放たれるがそれを腕で受けてどうにかやり過ごす。
今まで戦ったなかで多分、コアルさんの次に強い、それくらい重たい蹴りだった。
「ほう、今の蹴りを受けきりますか。なら」
――――パァンッ
「黒夜叉」
相手は武器を、ピストルを射ってきたので黒夜叉で斬り防ぐ。
「これも防ぎますか。なら自己紹介といきましょう。私は吸血鬼第二始祖のスチューバ・ヒューデンと言います」
「僕は第二始祖の鬼灯葛」
和紗の件で第二始祖はいないと思っていたが神原の言う通りまだ第二始祖は生きていたのか。
「後何人くらい第二始祖がいる」
「答えるとお思いですか?」
「あはは、だよね」
「陽法」
スチューバの動きはさっきの比じゃないくらい速く、目で追うのがやっと。
何発か射たれる弾をどうにかして黒夜叉で斬り伏せていく。
「お困りのようですね」
「コアルさん!?」
僕は目を疑った。
なぜか、それは僕が倒そうと思っていた第二始祖のスチューバの首を持っているかだ。
僕が倒そうと思っていたやつを瞬殺……したって解釈でいいんだよな?
「コアルさん、それって」
「なにやら交戦していたので助太刀しただけにございます」
「さ、さすがコアルさんだね」
折角の実戦のチャンスだったのに逃がしてしまった。
いや、これも僕が弱いからだ。
強ければ助太刀に入る必要が無くなるから強くならないと。
「コアルさんってどうやって強くなったんですか?」
「私ですか? 私は主に狩りをしていたのでね」
狩りか、勝手に動物とかを狩ったらただ事では済まないし、そんなに動物がいるところって動物園くらいしかないよな。
「私は人間狩りを楽しんでいましたので」
そっちだったか。
だからドリーそんに捕まってたって考えても不自然じゃない。
けど、今の時代も人間を狩ったら犯罪だしそう易々とは出来ないよな。
「これをどうぞ。私がローザスに作ってもらったやつです」
「ローザスさんに? これは……腕時計」
どこをどう見ても腕時計にしか見えないそれ。
「人間共は気がついていないがレベルという概念があるんです」
「あのゲームとかであるやつ?」
「ゲームであるかはわかりませんがレベルです。ちなみに私は今現在Lv.369になります」
「僕は」
腕時計をつけてみると針がクルクルと回りだして少ししてから止まる。
「僕はLv. 106でした」
「100を越えた辺りから上がりにくいから注意してください。それと何かを殺せばレベルは上がっていきますので」
なんで僕のレベルがこんなに高いか疑問だったが、魔物を倒しまくったからなんだろう。
このレベルって絶対公表するべきだよな。
そうすればダンジョンクリア率も上がるだろうし、ダンジョンでの死亡率は下がるはず。
「これってどこかに報告しても大丈夫ですか?」
「ん? 問題ないですよ」
「ありがとうございます」
よし、これは研究結果としてお金が結構入ってくることだろう。
そうすれば色々と買いたいものがある訳じゃないけど買える。
「そうだ、鬼灯。まだ第二始祖は2人残っている。気を付けろよ」
「後2人ですか。僕も見つけたら極力倒すようにします」
「無理はしない方がいい。それと目安として鬼灯はLv. 200くらいになれば他の第二始祖を倒せるだろう」
「あ、ありがとうございます」
目標はとんでもなく高い、けど僕なら大丈夫だよ。
コアルさんを越える吸血鬼になれるんだもん。
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