第5話チュートリアル
スキルを選び終わると辺り一面の平原に飛ばされた。その場所には十二分に魔力を感じられる。いわゆる霊脈という奴か?
「リョーさまは感覚が卓越していらっしゃるのですね?」
「まあな。にしても凄くリアルだな」
にしても時折吹く風が若葉と土の匂いを運ぶ感覚が心地良い。さすがは司令オススメのゲーム。
「ではチュートリアルを始めましょう」
「ああ、よろしく」
するとメニューが1人でに立ち上がる。
ストレージ以外の部分が黒く染っており開けない。仕方ないのでストレージを開くと剣が一振りと銃が二丁。それに銃弾が100発と調合器具。多く無い弾丸?
「ではストレージにある武器を取り出してください」
指示に従い剣とリボルバー式の銃を取り出す。マガジンを確かめると装填ずみだった。銃のトリガー部分に指をかけて回して構える。短銃だからか簡単に回る。
【チュートリアルクエスト 武器を装備しよう をクリアしました】
「装備出来たようですので次の段階にいきます」
するとNPC《ノンプレイヤーキャラクター》は手を掲げる。それに呼応するように魔法陣が現れる。ふむ召喚陣しかも物質系。
その魔法陣からは案山子が出現した。
「この案山子の攻撃では経験値や戦技の取得が出来ません」
ほう。まるで別の方法では手に入る言い方だな。
「ここでの銃弾やMP《マジックポイント》にSTM《スタミナ》の
そう思いつつトリガーを三度叩く。
弾はたった一つしか当たらなかった。
「跳弾は戦技か?まあ弾同士をぶつけたら跳ねるのか」
仕様が謎だ。銃だけでも確かめたいことが増えたけど取り敢えず今度はMPを打ち出すタイプの魔法銃を取り出す。
「こっちのタイプだと跳弾は…あっ!」
馬鹿だ。この銃が入っていた時点で気がつくべきだったな。まあ銃弾で物体を反らせる事が分かっただけで十分だけど。
意外だがどちらの銃も反動が少なくそれなりの速射が可能。魔法銃も6発放つと実弾銃のリロードと同じ時間クールタイムとして必要になる。まあ魔法銃が優れ物すぎるから仕方ないことだ。そして
「これも出来るのか」
つい最近完成させた2丁銃技【オクタグラム】。12発撃ち弾丸同士を当て八方向に同時着弾させる絶技だ。まあ動かない案山子にはあまり意味がないけど。これが出来ることが確認できただけでもよし。
次は剣。ストレージに入っている剣は刃渡り65cmほどのショートソードと呼ばれるもの。
【Sチュートリアルクエスト 武器を装備しよう 全ての武器を装備する を達成しました】
これは複数武器スキル選択が条件だな。そして頭文字のSはsecretのSだろう。となると生産系もあるだろう。まあ調合しかないからわからないけど。
とは言いつつも案山子相手じゃあ語ることもないけど。銃のように動かない相手に当てる技もないしな。魔力剣も攻性魔法もないからこれ以上意味はない。それに剣だと愛用の品々がチートすぎるので技巧がないと扱えなかったりもする。
「基本動作の確認などの終了を確認しました。次は実戦です」
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