第3話ログイン
「ただいま」
いつもとは違いゆっくりと時間をかけて帰ってきた。理由としては義妹の
「お帰り兄さん」
「ああ。で終わった?」
「うん。にしても珍しいね。ゲームなんて」
フルダイブ式の設定は廃人ゲーマーの妹にしてもらった方が早いのでさきにヘッドギアだけ送り美波に設定を丸投げした。
「ちょっと仕事関連でな。悪いが数日は桜井家に世話になってくれ」
「了解」
ちょっと不機嫌そうになっている。くだんのVFOは年齢制限があるためにログインすら出来ないのだからちょっと仕方ないが。
「コレ渡しておいてくれ。それとこっちはお前用」
「えっ!!これって!!」
「うん。欲しがっていたしな。義母さんたちには内緒で」
俺が渡したのはPCゲーム専用のヘッドホンでプロゲーマーも愛用している超プレミヤモデルだ。これはちょっと特殊なタイプで
「これってVRゲーム用のギアになる奴?」
「ああ。愛子ちゃんや雫ちゃんが持っているのとは少し違うけど」
桜井愛子と橘雫は美波の親友で2人とも廃ゲーマーでわりと強い。で愛子ちゃんの実家はとてつもない会社で雫ちゃんは古き家系で両親共々娘の自由にさせているのでゲーム設備はとても良いのだが家はその辺が厳しくお小遣いやお年玉の範囲内でしか与えていない。が俺自身が与える事は制限されていないはずなのでかなり奮発した。100万近くしてとても驚いた。
「愛しているぞ!お兄ちゃん♡」
「お、おう」
相変わらず現金な義妹である。まあその方が可愛げがあるので変わらないで欲しいけど。
「でも仕事って言うことは自衛隊関連?良いの?部外者に設定任せて」
鋭い。
「大丈V《ダイジョウブイ》。それにFPSプレイヤーが隊内にいるから美波のゲーム好きは知られているから」
俺が出場していたことも簡単にバレたけど。自衛隊の諜報能力怖い。
後日知ることになるのだがアイリが流していたらしい。
我が情報部はなぜ隊員が保有するAIに頼ったのだろうか?
そんな事を知らずいつものように家事をこなして美波と夕食を食べ寝る。
翌朝。VFO正式サービス開始日。
上司は何故もう少し早く言わないのだろうか?という疑問を持ちながらも朝食を作り美波を起こして学校に送る。そしサービス開始前十分前になったのでヘッドギアを被りベットに横たわる。
「VFO起動」
その瞬間ちょっとした違和感と共に意識が暗転した。
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