第65話 昴の学生ラストライブ!?は大成功で終わった。

昴は一人校内を回っている。ライブまでは

時間があるので、色々回る事にした。

立ち寄ったのはほのかのクラスだ。


そのクラスは喫茶店をやっていた。普通に

学生意外の客もいる中、突然昴が

やってきて教室の中はどよめいた。そこに

ほのかが昴を見つけ声をかけた。


「先輩」

「よ!混んでるな」

「昼前ですからね。まぁ私的にはあまり

うれしく!?」

「そう言う事はここでは言わない方が

いいぞ」


昴はほのかの口に指を当てた。


「先輩、一番向こうの席にどうぞ」

「悪いな」


昴は案内された席に座り、ほのかは調理場に

向かう。


「ねぇほのかちゃんって楓さんと知りあい

なの?」

「楓さん?ああ、先輩の芸名か。まぁ同じ

中学の先輩、後輩なだけよ」

「いいな。私も近付きたい」

「私も」

「皆には無理よ。私もだけど。ほら、仕事」


ほのかは昴に料理を作り、食べてもらった。

普通に昴はうまいと言ってほのかは少し

嬉しかった。

食事を済ませ昴はほのかと別れ、また

学園祭を回る。


外のグラウンドも屋台がならび、にぎわって

いる。その中で昴はみなみを見つけ人が

少ない裏側でみなみが持ってきたジュース

を一緒に飲んだ。


「私、他の学校の学園祭は初めてだよ」

「そうなのか?」

「うん。今までは忙しかったり、あまり

遊べなかったけど、今回は生徒会で視察

するって名義で来たからね」

「大変だな会長さん」

「本当。でも、そのおかげでこうして

いられるから初めて感謝できるかも」

「ま、それならいいさ。午後は俺のクラスがライブするから見にきな」

「ええ、絶対行くわ」


みなみと別れ、次はゆいと合流した。


「やっぱ祭りは楽しいな」

「そうだな。馬鹿騒ぎできるのがこんなに

良いモノだったなんてな」

「昴、今日ライブするんだろ?」

「ああ。クラスでやるから楽しみな!たぶん失敗するかもしれないし、それも、含めてな!」

「そうだな。期待してるぜ!」


そうして時間が過ぎ、昴は勇也達と合流し

衣装に着替えた。

体育館内は満席だ。二階の席も、廊下も

キャパ以上に入っている。そこには

マスコミや雑誌、あらゆるメディアの

奴等め来ていた。


ステージ横で待機する昴達。


「ヤバイ緊張してきた」

「私も」

「お客さん多すぎ」

「マスコミもいるからテレビで流れたり

するよね」

「大丈夫!私がいるから何も新ないわ」

「めぐみはそれが仕事だからだろうが!

ま、失敗してもいい。それが笑いに

なるからな」

「昴」

「とにかく、本気でやれ!これができるのは一生で一度だ。なら、後悔はするな」

「了解リーダー」

「了解」

「昴」

「なんだ勇也」

「掛け声しようぜ。このクラスを一つに

してくれ」

「わかった」


昴はクラス全員で円陣を組んだ。そして

前のクラスが終わり、ステージの幕が

下ろされたのを見て昴が叫んだ。


「行くぞテメェーーら!」

「オオォォーー!」


その声は館内に響き渡った。時間になり

ステージの幕が再び上がる。それと

同時に音楽が流れ、スポットライトが

照らされる。その中央にはめぐみが居て

前列二列を女子が、後ろ二列に男子が

居てめぐみの合図で踊り出す。


めぐみは自分の曲で、昴にアレンジを

頼みダンス系にした。そのライブに

客達も盛り上がり、一緒に踊る。

あっというまに前半が終わった。


「それじゃ後半に行くわ!皆を盛り上げる

チーム霧島ヨロシク」


めぐみ達がステージからはけ、一度照明が

暗くなり、数十秒後、昴達が現れた。


そして、昴の演奏から凛が歌う。徐々に

盛り上がり、そうして、最後に昴が

凛とポジションを変わり、マイクを握り

歌う。しかも、演奏を止め、昴の生歌が

館内に響き渡る。その歌に全員が魅了

されていた。


途中から勇也達の演奏も加わり、ロックで

しめた。

昴達のライブは成功し、いつまでも拍手て

アンコールが鳴り響いていた。


最後に昴が勇也達が頑張った事や来てくれた

客達に感謝を告げ、幕が下りた。


昴達は教室に戻り、喜びあっていた。こうして学生最後の学園祭は無事に成功で

終わる事が出来が、昴は一人、喜びつつも

どこか悲しげな感じを出していた。


それにめぐみは気づいていた。


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