第28話 昴事務所と契約!?(仮)で。

昴は数週間ぶりに学校に戻ってきた。クラス

の皆から心配したと話しかけられた。

その中で一番心配したのはチーム霧島た。


いつもはお気楽な勇也も少し怒った

感情で昴に話していた。


昴も素直に謝り、それにはクラス全員が

驚いた。

昼休み、昴は屋上のいつもベンチで

横になっていた。そこにめぐみが

やって来て、昴にかぶさる。


「珍しいわね」

「何がだ?」

「霧島君が素直に謝るなんて」

「あんなに心配されてたらな」

「それでも、前のあなたならしなかった

と思うけど」

「そうだな。それより、お前の姉に後で

礼を言っといてくれ」

「それは自分で言った方がいいわ。その

方が姉さんも喜ぶし」

「そうだな」


昴は紗香に電話しあらためてお礼を

言った。


「でも、まさかイギリスに行くなんてね」

「あそこは何か落ち着けるんだ。まぁ

今は騒がれるがな」

「ライブの動画が出てるからね。今は

動画を出せばそれだけで有名になれるわ!」

「ばれない様にしてたんだがな」

「たぶんこのバンダナじゃないかしら。顔は隠しても、霧島君はずっとバンダナして

るから」

「なるほど。だが、こいつはなるべく

取りたくないからな」

「この傷、治らないの?」

「ああ、傷が深いからなもう消えないさ」

「霧島君」


めぐみは昴の手を握り、指を口にくわえた。

いつもならすぐに離す昴だが何もせず

そのままめぐみにくわえさせた。


「霧島君、続きしていい?」

「好きにしろ。今回は許してやる」

「じゃあ出来るとこまで」


昴にキスをするめぐみ。本当はエッチ

したいが、一応学校なので、キスまで

にした。少しだが、自分の胸も触らせ

た。


放課後は劇の練習をする。大道具等も

出来たので全体を合わせる。そのさい

昴は本気で演技をした。それには

クラス全員が驚き、感動もした。

学園祭まであと二週間だ。


休日、昴はある場所にいた。それは

めぐみが所属している事務所の

NeoMusic社、通称NMだ。その入り口

ふきんで立ち止まる昴。本当は

入りたくないが、安部に話があるので

やって来たのだ。


「しかたない。いないかもしれんしな」


昴は中に入り、受付に行く。もう受付の

お姉さん達は昴を知っているので

すぐに対応した。


「なんだ?」

「いえ、何か変わったなって」

「俺がか?」

「ええ。なんて言うかいい感じに

なってるわ。その方がカッコいいわよ」

「そうか」


受付のお姉さんと話し終わり、昴は

上の階に行く。扉を開け中に入ると

そこはスタジオだ。そして、そこには

安部とあのプロデューサーの朝霧涼介が

いた。他にもスタッフが数名いる。


「霧島君!いなくなったって聞いてたから

心配したのよ」

「すまない。迷惑かけたな」

「!?どうしたの素直に謝るなんて」

「どうしてかな。まぁそれはいい。今日は

謝りに来ただけだからな。何か忙しそう

だしな」

「大丈夫だよ。レコーディングは順調

だから」

「レコーディングか」

「そうだ!よかったら参加しないか?君の

演奏を聞きたい」


涼介に言われ数秒間沈黙し、その後返事を

した。


「わかった。あんたが邪魔じゃなければ

演奏してやる」

「それじゃ是非」


昴はブースの中に入り、キーボードを

弾いた。

それを聞いた涼介は昴に自分の出す

アルバムに参加して欲しいと頼んだ。


昴はそれを承諾した。それには全員が

特に安部が驚くが、すぐに社長に

報告し、昴を会社と契約させたが、これは

仮契約にする事にし、昴は自分が本当に

デビューしたいと思った時に本当の

契約をする事にした。


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