第29話 めぐみの思い、昴の期待。

10月中旬。いよいよ学園祭が始まった。

二日間行われ、一般人も入るので

にぎわう。しかも、今回は超有名人の

めぐみがいて、しかも、二日共ライブを

すると言う告知をしたので、学校の

回りには警備員が大勢いた。


昴達のクラスは昼から始まるので準備を

していた。


「二人共似合ってる」

「すげぇ絵になるな」


昴とめぐみは衣装を着ていた。

おそらく学校史上最強の絵になる二人が

そろった。


そして、昴達の番がやってきた。体育館の

中は人でいっぱいだった。

劇が始まり、めぐみが出ると大歓声が

響いた。さらに、昴が出ると黄色い観戦が

木霊した。


その観客の中にはマネージャーの安部や

変装した涼介もいた。劇が進みチーム

霧島メンバーもセリフを間違いなくやり

とげていき、無事に劇は終わり、大喝采で

幕を下ろした。


少し休憩をする昴達。その後ライブの最終

確認をする為、昴とめぐみは屋上に向かった


「無事に終わってよかったね劇」

「そうだな」

「まさか、あなたがあんな風に演技が

出来るなんてね」

「これもライブのおかげだな。ジャンルは

違うが同じステージで魅せると言う点では」

「そうね。それに」

「なんだ?」

「キス気持ちよかったわよ」

「それはよかったな」

「次のライブでもしよっか」

「お前は変態か?」

「霧島君とだったら、どこでだってできるわ!」


めぐみは制服を脱ごうとしたが、昴が

それを止めた。それから時間が来て

初日のラストをかざるライブが始まる。


そのライブは校内のテレビでも見れる様に

したり、本格的なライブと同じくらいの

クオリティーになっていた。


そして、ライブでは昴のソロ演奏を入れた。

ロック系が大いなか、昴はあの有名な曲

翼をくださいを弾いた。その音は体育館

の中だけではなく、外にまて響きわたった。


弾き終わると大歓声が起こった。昴は

ピアノの椅子から立ち上がり、キーボード

の所に向かう。今度は朝霧涼介の曲を

アレンジして演奏した。涼介は聞かされて

いなかったので驚いていた。


「本当にすごいね彼。安部さん」

「ええ。彼は日本一、いや、世界一の

ミュージシャンよ」


それからめぐみの曲に戻り、一時間の

ライブば大成功に終わった。


夜、めぐみ達は昴の店で打ち上げ見たいな

事をした。安部のはからいで、昴だけ

じゃなく、チーム霧島やクラスの皆を

連れてきて盛り上がった。昴もこの時は

参加し、一緒に頼んだ。


翌日の学園祭も盛り上がり、楽しい時間は

あっと言う間に終わり、昴とめぐみは

いつもの屋上にいた。


「どうした?難しい顔して」

「ちょっとね。今までの自分を後悔して

たのよ」

「後悔?」

「うん。私は自己中心的で回りは皆自分より下だっと思ってたわ」

「だろうな」

「でも、あなたに会ってわかったわ。人を

愛する事、誰かと一緒に楽しむ事。まぁ

こっちは宮田君達のおかげかな」

「ああそっちは俺じゃないな」

「だから、改めて言うわ!霧島昴君!私は

あなたが好きよ!絶対あなたを私の虜に

してみせるわ」

「・・・まぁ頑張りな。これからは同じ

事務所で同じ仕事をするからな。前にま

言ったが、その間で俺じゃ氷ついた心を

溶かしてみな」

「ええ。溶かしてみせるわ」


昴はどこかめぐみに期待していた。自分を

変えてくれるかもしれないと。


そうして学園祭は終わり、昴の運命を

変える冬がやってくる。


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