第7話 昴 ファーストライブ!?

ここは秋葉原にあるホール。そこで今度

めぐみのライブが行われる。


めぐみのライブはアイドルらしからぬ

ロックな感じになっていて、それが

評判になっている。


それでも、すでに、何百とやってきて

めぐみは飽きてきていたが、今回は

違っていた。それは、このライブに

昴達が来るからだ。


学園でもしているが、やっぱり本当の

ライブが見たいと言う事でとりあえず

クラスメイトを招待した。

やはり、昴は最初断ったがどうせ

強引に連れてかれるだろうと思い渋々

承諾した。


ライブは日曜日の夕方で、今はリハーサルを

している。


金曜日の放課後、めぐみはチーム霧島を

リハに招待した。

ステージのそでからめぐみが歌うのを

見ている。


昴はつまらないとその場から去ろうと

した時、演奏者の一人が悲鳴を

あげた。どうらや手を痛めていたらしく

機材にぶつけて悪化してしまった様だ。


ステージが慌ただしくなり、リハは

一度中断した。


「めぐみちゃん大丈夫?」

「どうかしら。今から変えるには時間が

ないし。アレンジするのも面倒ね」


困っているスタッフ達。そこにすっと

昴がキーボードの前に立っていた。


「霧島?」

「昴君、もしかして」


全員が注目するなか、昴はキーボードを

弾き始めた。しかも、それはめぐみの

曲でさっき演奏していたものだった。


ホールに響き渡る昴の演奏。それはプロ

以上の音を出していた。


「すごい」

「誰だあいつ」


スタッフが驚いている中で昴の演奏は

続き、そして終わった。


静寂に包まれるホール。昴は何事もなかった

かの様に立ち去ろうとした。それを

マネージャーの安部がひき止める。


「キミ!どこで習ったの?それにさっきの

は新曲でまだ一般には流れてないはず」

「今聞いたからな」

「今って、今のだけで演奏したの?」

「一回聞けばわかる」

「ねぇそれなら変わりにあなたが演奏

してくれない?今からじゃ他の人を探すのは難しいから」

「断る。俺はプロじゃない。ただの学生だ!プロのステージには立てんだろ」

「そこはなんとかするわ。だから」

「断る。俺は人嫌いなんでね。誰かを楽しませるなんて事はできない。悪いな」


と立ち去ろうとした時、めぐみが昴の

前に立った。


「なんだ?」

「霧島君、お願い手伝って」

「断る!俺の事はわかってるだろ?」

「わかってるわ。それでも、お願い!

いくらでも対価は出すから」

「めぐちゃんがあんなに頼むなんて」

「・・・いいだろう。ただし、安くはないぞ!」

「全然、問題ないわ」


そうして昴は救急、めぐみのライブに

参加する事になった。

マネージャー達はあまり良くは思わなかったが、それ以上に昴の演奏が上回り

誰もが昴に感心した。


それからリハは無事に終わり、ライブの

前日、そして、当日になった。

ライブは夕方からだが、めぐみ達は朝から

ホールに入っている。


昼過ぎになるが昴は姿を見せない。

控え室ではマネージャー達がやはり

慌ただしくなっていた。


「めぐちゃん、彼は?」

「わからないわ。連絡しても返事はこないし」

「やっぱり逃げたんじゃ」

「そうだよな。あいつ最初は断ってたしな」

「彼は来るわ!何も知らないあなた達が

彼の事を悪く言わないで」

「めぐちゃん、彼何かあるの?」

「霧島君が、いいって言えば話すわ」


それから凛から連絡があり、昴はバイトを

していた様だ。


本番三時間前に昴が合流し、最終確認を

する。


そして、時間になりライブが始まる。昴に

とって初めてのライブだった。



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