第24話(接触)

ゼノはセーブザウォーにログインする。武器をソートして、いざ戦場へと思った時にインフォメーションだ。


『ゼノ様、3回目のログインです。記念にサバイバルナイフをプレゼント致します』

「ほう、それはありがたい。でもまた、警察に盗られるんでしょ?」

『大変誠に申し訳ありませんでした。警察によるクラッキングです。ゼノ様の無実が証明されましたので、もう没収はありません』

「盗られたものは?」

『返ってきません』

「はぁ~…………戦場に送ってくれ。リンキルってユーザーの近くに」

『かしこまりました』


ゼノの視界が緑色の光に包まれる。そして、戦場に送り込まれた。沼地のエリアだ。ここにリンキルが居る。


ダダダダーー! ダダダダーー! ドンパチは昼夜問わず続いている。


「リンキルー! リンキルー! どこだー!?」


リンキルはイライラしていた。スナイパーライフルで敵を待ち構えていた時に、ゼノがボイスチャットしてきた。


「バカ! またお前か。狙撃ポイントをばらすんじゃねえよ」

「お前…………ベレッタM93Rをくれた奴だな? お前がリンキルかー!?」

「バカ! 敵が逃げちまったじゃねえか。フレンドリーファイアするぞ!? バカ!」


ゼノはレーダーを見ながら、リンキルの近くに行く。


「お前、人を殺したことは?」

「毎日セーブザウォーで殺してるよ。ったく、せっかくの狙撃ポイントがレッドチームにばれちまった。どうしてくれるんだよ、ルーキーさん」

「リアルで殺したことは?」

「バカ! ねぇよ」

「じゃあなぜ、リンキルと名乗る?」

「名前が空いたからだよ」

「名前が空く?」

「セーブザウォーは同じハンネを付けれないの。〝リンキル〟はマイナーだけど、良いロックバンドだからな」

「元のリンキルはどこだ?」

「ソイツなら、ランクアップしたよ。ランク30だから司令官クラスだわな」

「司令官…………そんな奴が。居場所は?」

「自軍、ブルーチームの要塞に居るハズだ。何度もレッドチームに攻め落とされてるから警備は厳重だぞ?」

「仲間でもか?」

「さっきもチラッと言ったが、セーブザウォーはフレンドリーファイアありだ。何の探りを入れてるか解らんが、人を殺したとか言ってたな。〝キラーティー〟だ。それが元リンキルのハンネだ。変えてなければな」

「色々助かったよ。俺は要塞に行く」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る