親友

もうすぐバロンドールの発表がある。バロンドール候補はメッシ、クリスティアーノ・ロナウド、サラー、ファンダイク、ムバッペなど世界のスター達が予想されている。

過去のレジェンドにはジダンやロナウジーニョ、クライフ、オーウェンなど。数々のレジェンドが獲得している。その中でもネドヴェトは地味なバロンドーラーだ。しかし彼はチームの為に活躍した。素晴らしいシュートを決めた。しかし他のバロンドーラーに比べて迫力はない。だが本来はネドウェドのような選手がバロンドーラーに相応しいと思う。今のバロンドールはCL優勝チームで一番活躍した選手に送られている。モドリッチが獲得シーズンはレアルマドリーはCL優勝。そしてワールドカップではクロアチア初の決勝戦まで導いた。

 俺はそんなネドウェドに憧れを抱いている。

 トリノでのチームワークは良い。良好だ。特にフランス人のシウエルとは大の仲良しだ。プレイスタイルも良く合うし話も面白い程に合う。好きな料理、曲、歌手などいろんな面で気が合う。監督もチームワークも練習を見に来たサポーター達も驚くほどに仲がいいのだ。もうすぐトリノダービー。ユヴェントス戦である。







「今回はユヴェントス戦ですがアランタ監督。今回は小野選手を起用します。彼はシウエルとの連携が素晴らしいと聞きましたが本当ですか?」

「あぁ、そうだ。彼、小野選手は周りに馴染むのが異様に早い。特にシウエルとはうまくやってるね」

「彼らの動きに注目ですね!」

「そうだな」



ホームユヴェントス。スタンドにはユヴェントスのエンブレムが描かれている。しかし俺たちはサポーターにとって最高の選手だ。必ず勝つ!そして隣にクリスティアーノ・ロナウドが来た。

「君が小野だね。」

声をかけられ笑顔になる。

「えぇ!あなた達の試合楽しみでした。もしよければユニフォーム交換を」

「あぁ、考えとくよ」

やった!心の中で喜び入場した。

試合は前半5分シウエルへボールが渡り華麗なボールが足元へフィット。そしてそこからクライフターンを決めそしてシザース!そしてそこからシウエルへ!そしてそこから裏をついたパス。ボールはガブリエルへ。そしてそこから俺へ。そしてシュート!観客からは歓声が聞こえた。クリスティアーノ・ロナウドも苦笑しながら拍手をしている。最高だ!ロナウドに認めて貰えるなんて!

試合が始まる。キックオスはユヴェントスから。ロナウドからケディラへ、ケディラからピャニッチ、そこからディバラへ。そしてロナウド…そしてシュート。無回転だ。しかしキーパーが止める!ナイスだ!そこからカウンター!マックからベンダー、ベンダーからシウエル。ドリブルで交わす、交わす、交わす!なんてトリブルだ!そこから俺へのパス。そしてしかしキーパーが飛び出している。いい判断だ。しかし…少しボールを左にずらしタブルタッチ!抜かせた!キーパーの判断はミスとなったのだ。そして前半17分ゴール!!やった!

トリノサポーターが歓声をあげユヴェントスサポーターは沈黙する。最高の瞬間!そして後半39分1-0で終わるかと思われた時…ロナウドがミドルシュートを放つ。そして決められた。くそったれが!そして試合が終わった。

試合が終わりロナウドと対にユニフォーム交換をする時が来た。

「いいプレイだった。良かったらいつか僕と一緒にユヴェントスでサッカーをしないか?」

驚く。ロナウドからの誘いだ。

「なら、ロナウドがトリノへ来て一緒にプレイしませんか?」

「冗談を(笑)」

そして記者に写真を取られる。イタリアでは恐らく明日の記事を飾ることだろう。

ロナウドのユニフォームを来て記者会見を受ける。

「惜しかったですね。シウエルとの連携。とても良かったです!あなたはユヴェントス戦で1ゴールを上げました。次の試合はインテル戦です。その意気込みをお願いします」

「そうだね。インテルは今特に熱いクラブの一つだよ。彼らは数多くのレジェンドを排出したクラブの一つだ。だけどシウエルと一緒なら怖くないね」

「ありがとうございます。ではシウエル選手。小野選手についてどう考えていますか?」

「小野は素晴らしいストライカーだね。俺のプレイスタイルとフィットするんだ。彼とならゴールを量産出来るね。2人いればロナウド、メッシを超えられるさ」

「ありがとうございます!トリノの活躍、期待しています!」

記者会見を終えた小野とシウエルは日本料理店に向かう。そこには試合帰りのトリノサポーターが無数にいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る