第12話

「ということで…」


今回の話のメンバーが

揃ったということだろうか、

上司が話し始める


「これから、専属のスタッフとして

働いてもらうことになった」


え?


私以外は、

驚きもせず、

〝うんうん〝と

知っているように

聞いている


最初から決まっていたんだ


さっきの

〝仕事は順調か〝の

質問はなんだったの?


私の答えなど関係ない


でもー


「専属のスタッフとは…?」


マネージャーもいるのに

なぜ?


「スケジュール管理は

今まで通りマネージャーが、

その他

アーティストの身の回りのことを

専属スタッフがすることになる。

内容は〝こう〝とは決まっていない

臨機応変に対応できる力が

必要になる」


内容が決まってない仕事って何?


アーティスト次第ってこと?


ちらっと彼を見たら、

素知らぬ顔で

目も合わない


何なのーっ


何で今なの?

何で彼の専属なの?


やるかやらないかの

選択肢は与えられていない


やるしかないのだ


今日から

私は

彼の専属スタッフーー



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