パッヘルベルのカノン

 これは当時ブログに書いていた記録からほぼはっきり日時がわかる体験だ、2013年10月23日、おそらく午前10時十数分頃の話。

 わたしが自室にいて、家族の一人が部屋に入ってきていたとき、突然テレビからたぶんクラシック音楽『パッヘルベルのカノン』の冒頭二、三秒くらいが流れた。


 慌てて二人でテレビに着目したら、消したはずのテレビが点いている。家族はそこが明るくなってなにかが映ったのも目撃したらしいが、具体的には確認できなかったようだ。

 リモコンは誤って押せるようなところになく、テレビはDVD再生用のチャンネルになっていたのでただ点いても何も映るはずがなかった。

 そもそもDVDプレーヤーの電源も点いていなかったが、念のため入っているDVDを再生してみても、そんな音楽が流れるものではなかった。ハードディスクの録画映像も即再生されるものを調べてみたが同様。

 テレビのタイマー機能か何かかとも思ったが、もともとそんな機能は使っていない上に、確認してみてもやはり使われていなかった。


 最初は曲に覚えはあっても題名がわからず、僅かな記憶からネットを頼りにおそらくパッヘルベルのカノンだと理解した。

 関係ないだろうが、10月23日はパッヘルベルがバッハと会ったかもしれない唯一の日付らしい。これも後に調べて学んだ。


 翌24日にも、一人で自室にいると同じ頃の時間帯に電子音がして、見ると消えていたはずのテレビが点いていたが、関連は不明。

 ただ2015年にも、同じテレビを消していたと思ったら点けっぱなしだったらしく、また、ビデオがひとりでに作動して一瞬どこかの番組の音声が聞こえたことがあった。なので、そうしたわたしの見落としている機能が働いただけで、それがテレビの消し忘れと重なっただけなのかもしれない。そんなものいじった記憶はないが。

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