犬首人間

 これは当時某大型ネット掲示板にオカルト体験として書き込んだことがあり、調べていたらあるまとめサイトにまとめられていたので、もしかしたら知っている人もいるかもしれないが、証拠はないけどわたしの体験談です。

 なので、体験した日時も投稿時間からだいたいわかる。2005年10月10日の21時半頃、当時住んでいた仙台市のアパート近くでの出来事。


 自宅から徒歩で五分くらいの距離にある自動販売機にジュースを買いに行って戻る途中、前方から黒っぽい服の人が歩いてきた。

 やけに首から上が白いので気になってじっと見ていたら、近づくにつれその人の頭部が普通でないのがわかってきた。

 はっきり見えるくらいまで近寄ると、頭部が犬だったのだ。


 当時は犬の種類がわからなかったが、調べた感じたぶんブル・テリアで、白い顔に黒の模様が入っていた。

 なのに身体付きは人間の男性で、黒いコートにジーパンを履いて洒落たベルトをしてた。

 ゾッとしたけれどいきなり動いたら追いかけてきたりしそうで、平静を装おってすれ違い、走って帰った。


 気持ち悪かったのは、身体は人間らしく堂々と歩いて通り過ぎたのに、犬の頭だけ散歩中の犬みたいにキョロキョロしていたこと。そして、周りの比較的近くに他に二人くらい普通の人がいたのに、誰もその異常に気付いていなさそうだったこと。


 まとめサイトのコメントを見ると、もしかしたら犬を肩車していたのを見間違えたのではという指摘があったが夜だったのでそうかもしれないし、やはり幻覚かもしれない。


 余談だが、昔の文献にはかつて頭が犬で身体が人間の犬首人間などと呼ばれる種族の報告がいくつかあるようだ。

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