　たぶん中学三年の頃、おかしな夢を見たことがある。

　それは、〝休日にある店に家族で買い物に行き、そこで当時ゲームオタクだったわたしがあるゲームメーカーのフリーマガジンを手にし、その中に、まだどこにも発表されていなかった新作ゲームの紹介記事を発見する〟という夢だった。

　目覚めた日曜。

　家族はまさに夢と同じ店に出掛けると提案し、わたしも同行した。予定にない外出だった。

　目的の店に到着すると、そこには夢と同じような表紙のフリーマガジンがあった。

　この時点でまさかと思ったが、案の定。中身には夢と同じゲームの情報が掲載されていたのである。

　細かい中身まではよく覚えていなかったので比較はできなかったが、タイトル自体が一致していた。

　ただし、当時その店はわたしのお気に入りでたまに家族と出掛けていたこと。そのフリーマガジンも発行される日は把握していなかったが、新しいものがそこによくあり、あったらもらっていたこと。問題のゲームも続編を楽しみにしていたもので、別のゲームに似たサブタイトルの新作が出ていたのを知っていたことは記しておくべきだろう。

　こうした点からすると、わたしの願望が夢となって偶然一致しただけかもしれない。