第4話
この不思議は
しばらく僕の頭から離れなかった
次の休みの日
朝から天気予報は梅雨明け宣言を
繰り返している
夏の到来を思わす 暑い日となった
午後 近くの書店へ行き
目当ての本を買うと コンビニで買ったアイスコーヒーを手に
木陰になった公園のベンチで
僕は発信履歴に残った11桁を
見つめている
もう一度掛けてみたい衝動を抑えきれず 言い訳を考える
「先日は朝早くに間違い電話をしてごめんなさい」
そうだ!そうだよ
謝りの電話なんだから 一度だけ掛けてもいいよな…
変なこじつけをして 指は履歴に触れた
エヘンっと咳払いして 耳を澄ます
緊張した期待はすぐに裏切られた
呼び出し音もないまま切れたのだ
何故だろう
もう一度だけ
もう一度だけでいい
繋がってみたい
翌朝 6時 僕はためらうことなく
履歴から彼女に発信した
確実に繋がる気がした
2回、3回、4回、、、、
あの時と同じだ
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