第5話 江上の秘密
<世界食料恐慌2日目>
『今までに殺した人数:4人』
眼が覚めると、家族が「江上さんは?」と質問をした。当然の事だろう。朝起きたら昨日までいた家主が突如として消えていたのだから。
だが、そんな言い訳も考えていなかった私は冷静になり、「倉庫に行ったんじゃない?」と誤魔化した。いいえ、本当に倉庫に居るのですがね。
ところで、ロシアの核ミサイルがいつ発射されるかわからない。なんのためにこの核シェルターに隠れたのか目的を見失いかけていた私は、思い出すかの様に埃を被ったラジオをつけた。
本当に使えるのだろうかと不安ながらラジオをつけたが、ラジオは無事ついた。ラジオでは、ニュースばかりが流れている。周波数を合わせていると、
「えー、ここで最新の情報が入りました。ロシア軍の基地が何者かの爆弾又は、ミサイルにより破壊されました。」
今にこれほど安堵することは無いだろう。世界が核ミサイルによって混乱することが無くなったと思われるのだから。しかし、誰がなんの目的で基地を破壊したのだろうか。アメリカが非公式にミサイルを飛ばしたのか。それとも他にも何かあるのか。今回の事件は謎が多い。
朝食の準備をしていた私はシェルターの中を捜索し、なにか食料がないか探していた。
ある一室の棚を開けると、そこにはなんと、少なくとも15cmはあるような鉄製の鍵を見つけた。
このようなは見た事がない上に、こんな大きな鍵穴はアニメや漫画の世界でしか見た事がない。
やつが何かを隠しているのは確かなはずだ。この鍵はいつか役に立つだろうと考えた私は身につけていたリュックサックの中に入れて置いた。
その後も探索は続行した。
無事食料を見つけ、家族と久しぶりの朝食の時間を過ごした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます