第4話 「どんな主人公が読者にうけるのか?」④


 はいどうも。またまたお会いしましたねえ。(←某有名映画評論家、淀川長春さん風に)


 てなわけで、かなり筆者は仕事で疲れておりますが、毎日更新している拙作『真次元ヴェルデムンド・クロニクル』と共にこれを書いております。


 ※※※


 で、今回のテーマは〝昭和のヒーロー〟。


 まあ、ヒーローと申しましても、主人公全般を考察してみようかと思います。


 それでですね。端的に昭和の主人公に共通して言えるのが、

【外向きな外交力】

 を持った人が殆どでした。

 というのも、昭和作品のほとんどは僕ら少年少女に対する精神形成的な教育が含まれていましたから、どんなに不良であっても、どんなに厳しい環境であっても、最終的に成長して、

【広い意味での優しさ、強さを学んで行く】

 という構図が定番だったのです。


 そう、あの〝あしたのジョー〟の矢吹丈のように、どんなにやさぐれた少年時代を過ごしていても、あの〝タイガーマスク〟の伊達直人のように、

「悪い大人たちを見返してやるんだ!」

 と、粋がって虎の穴に入門していても、最終的には【無類の優しさ】を手に入れるんです。

 しかし、その【無類の優しさ】を手に入れることに因って、彼らは物語中盤から得も言われぬ【苦悩】を抱え込むことになります。


 そんな主人公の苦悩する場面を見て、僕らが大人になった時にその苦悩の意味が分かるようになって来るんです。(※まあ、一生分からない人もいるけどね……)


 ※※※


 しかし、そういう外向きな力を持った主人公という図式を一変させたのが、あの、【ガンダム】という作品でした。


 つづく



 

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