第2話 「どんな主人公が読者側に受けるのか?」②
昨日名前を挙げた、ドラえもんの話なのですが。
ドラえもんだって、一つ時代を間違えれば、決してここまで長く続くコンテンツにはならなかった可能性があります。
勿論、あの作品の作者、藤子・F・不二雄先生の才能は凄まじい限りなのですが、でもだからと言って、それを受け入れられる需要が無ければ、今に至ることは無かったかもしれません。
※※※
昨今、サブカルチャー界隈を賑わせている新海誠監督作品。
それだって、そういった需要と供給を計算した上での大ヒットなんだとすぐわかります。
僕は、『天気の子』はまだ見ていないのですが、それでも『君の名は』と共通する重要なキーワードが主人公に隠れていることを容易に察知出来ます。
それは何かと言うと――、
『童貞の少年目線』
ということです。
※※※
そう、まだ性的に経験が無い少年の妄想には果てしないロマンと力量があります。
その力量のベクトルを綺麗にストーリングしたのが、かの二作品であると考えられます。
しかし、別にそれは悪いことではないと思います。
あの『君の名は』が大ヒットした後、ある一部分で大分叩かれていたらしいのですが、確かにそれを【需要側への迎合である】と揶揄されてしまうのも仕方がない。
だって、実際に需要に副う【少女漫画的なロマン溢れる童貞目線の作品】にしたのは間違いないのですから。
でも、それでも質感のある面白い作品を作り、そして観客を楽しませられたのだから、僕はそれが企画側の目的であるのなら大正解だと思います。
つまり、以前にもほかのエッセイもどきにも書きましたが、
「あの作品は、究極のメニューを作れるシェフが、必死でハンバーガーを創作したものだ」
ということなのです。
その意図を分からないで揶揄している方が、逆に滑稽だということです。
つづく
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