第12話 平穏な日常会話
今日は店番の日である。
お母さんは上で寝ていて起きる気配がない為
僕が仕事をする。
せいかは学校に行ってるので実質一人。
寂しい気もするが、常連さん達が来てくれているのでメンタルは保たれていた。それに
先程フレデリックちゃんとマフィアさんも
来店されたので少し賑やかになっている。
「やぁ、倉本くん久しぶりだね。最近忙しくて…来れる暇なくてごめんね。」
「マフィアさん、いえいえ大丈夫ですよ。
一緒に来てくれたんですね」
「あぁ、約束通り一緒に来てみたさ。な?」
「はい倉本さんにお会いできて嬉しいです」
相変わらずの笑顔を振り撒く
(フレデリックちゃん…可愛い)
「ありがと、こちらこそ会えて嬉しいよ」
小さな変化としては
・マフィアさん呼びをしても良い
・タメ語で会話できた(フレデリックちゃんは僕に対して変わらず敬語)
・常連さんも2人の存在を認識し始め仲良くしている
であろうか?とても良いことだ。
「…そういや ずっと気になってたんですけど
マフィアさんとフレデリックちゃんの関係って何なんですか?上司と部下ってわりには
仲良すぎるような気がしますけど。」
「「……。」」
目を合わせる2人
(あ、禁句だったか?)
「たしかにそう思われるのも不思議では
ありません。あの…ほんとに ただの
上司と部下って感じなんです。それでいて
いつも一緒にいるのは変だと思うのも無理も
ありません。」
「そうなんだ…付き添いとか側近みたいな
感じかな?」
「はい、側近が一番合ってますね!」
(すげぇ明るくなったな…そんなに近くに
居るのが好きなのか?)
「あっ、や、すみません。私ったら いきなり声あげて…恥ずかしい」
「ん、大丈夫だよ。でも ここ一応 本屋」
そう営業スマイルで言う僕
「!すみません倉本さん」
更に顔を赤くしてマフィアさんの後ろに
隠れ恥ずかしそうにするフレデリックちゃん
「はは、怒られちゃったな。さ、大人しく
本 見るか?」
「はい承知いたしました……//」
そういって 再び店内を巡る不思議な
上司と部下がいた。
____
「フレデリック、今日は ここら辺で帰るか?
俺 お腹空いちゃった」
「もう、ボスったら早すぎませんか?色々見てきましょうよ」
「嫌だ」
「…仕方ありませんね、この本買ってきますから入口で待っててください」
「了解~」
___
無事に本を買い終えボスの所に向かう
「今日は煮込みハンバーグにしましょうか」
嬉しそうに提案をする。些細なことでも
この孤独な人を喜ばせたいのだ
「お!やった!丁度 濃い味のもん食いたかったんだよ~」
「クスッ。分かりました、早速 お家に帰ったら準備しますね!」
そう満面の笑みで店を出るフレデリックを
煮え切らない顔で見つめる店員がいた。
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