第弐話 

 


 俺は言霊使いだった。言霊は『偏執』。

 偏執とは、片寄った考えを頑なに守って他の意見に耳をかさないこと。

 その言葉が言霊になり、思い込んだ事が実際に起こるというものになった。言霊のタイプは効果対象が自分自身だけの自己発動型だ。

 この言霊の効果は、例えば自分の体は鋼鉄の用に硬いと思い込めば実際に鋼鉄の用に硬くなる。

 自分は車を吹っ飛ばせるほど力が強いと思い込めば、実際に車を吹っ飛ばせる腕力になる。

 対象は自分だけだが応用力の聞いたすごい能力だ。


 そんな力があったからか俺が学生をやっていた頃は周りから浮いていた。別に周りの事はどうでも良かったのでなんとも思わなかったが、俺は明らかに気味悪がられたのだろう。

 そんな中で唯一、俺と関わろうとしたのが小学校からの幼馴染である。鈴宮すずみや 凛花りんかだ。

 彼女も言霊使いで、言霊は『無効むこう』。

 自分の周囲、半径5メートル内の言霊をする能力だ。

 まさに対言霊使い用の能力と言っていいだろう。

 そんな言霊を使う彼女は俺とは違い周りに受け入れられていた。男と女の違いだろうか?

 とにかく彼女は俺とは違い、他の連中とうまくやっていける人間なのだ。

 それなのに―――


「なんで、俺と関わるんだ?」


「何でって・・・私がアキラと一緒に居たいからよ?悪い?」


「いや、悪くはないんだが」


「ならいいでしょ?」


 だから俺は、彼女が俺と関わろうとする理由がわからなかった。

 俺と関わったら周りの連中は彼女の事まで気味悪がるだろう。それは分かりきった事なのに、何故か彼女は俺と関わろうとした。

 俺は別に拒絶する理由もなかったので、彼女の好きなようにさせる事にした。


 中学が終わり、高校に入る。高校も彼女と一緒だった。もちろん俺が彼女についていった訳ではない。どういうわけか、彼女が俺についてきたのだ。

 そこからまたしばらく同じ言霊使いである彼女と関わり、高校生活を過ごした。高校でも周りの俺への対応は変わらず。

 彼女も最初は人間関係が上手くいっていたが俺と一緒にいたからか、段々と俺と同じような扱いになった。

 しかし、彼女は何故か俺と一緒に居たがった。周囲の反応が悪くなっても彼女は離れようとしなかった。


 そして、高校3年目。

 俺達二人は彼らレジデンスにスカウトされたのだ。

「その力を正義の為に使ってくれないか?」と。

 俺は特に将来の事を考えてなかったので、その誘いを受けた。彼女も俺が誘いを受けたと知ると、この誘いに乗った。


 そして、俺達は対特殊能力部隊レジデンスに所属したのだった。







『亮!目標がそっちに行ったわ!』


「りょーかい」


 目標の男ターゲットが街中を走り回る。

 男はちょうど凛花から逃げきたようで亮の方に向かってくるそうだ。

 亮は凛花から通信を受けとると自分の言霊である『偏執』の能力を使い、両足の脚力がビルを飛び越えられるほどである、と思い込む事で脚力を強化した。

 その状態で一度おもいっきり飛び上がり、上空から目標の正確な位置を把握する。


「あそこか」


 そして今度は『偏執』の能力で自分の体重を重くし、目標の位置に落下していった。

 その際にも同じように『偏執』の能力で微かな微調整をし、着地の際の衝撃もなくした。


 逃走をしていた男は突如として落下してきた亮に驚くが、亮が着ている服を見てレジデンスのメンバーだと理解した。


「"リミテッド"、めんどくさいから大人しく捕まれ」


「はっ、捕まってたまるかよ!こんな最高の力を持って産まれたんだ。思う存分使わせてもらうぜ!」


 レジデンスが対応している時点でこの男は言霊使いだ。

 コードネームはリミテッド。罪状は主に強姦だ。

 本来その程度ならレジデンスに案件が回ってくる事はないのだがこの男の言霊は応用力に長けており、最悪の場合はこちらの大事な戦力を人質に取られて利用されてしまう恐れがあったからだ。


 リミテッドの言霊は『催眠』。

 その能力は触れた相手に催眠をかける事ができる、というものだ。彼はこの言霊の力で強姦を繰り返していた。

 そしてこの能力で見方が操られる事を恐れたため今回の作戦はいつもとは違い凛花と亮だけが行っており、他のメンバーは待機している。


(くそっ!今の状態の俺が追い付かれたって事はこいつもおそらく言霊使いか!一体なんの言霊か知らねぇが、あの女の言霊より厄介な言霊があるとは思えねぇ。ここは俺の言霊でこいつを催眠をかけて利用させてもらうか)


 実は彼は自分に催眠をかけ、自分の人間としてのリミッターをはずしていた。そのせいで言霊使いではない、普通の人間には手に終えなかったのだ。

 だが、その力は言霊の能力による物だ。その言霊事態を無効化する事ができる『無効』という言霊を持つ凛花は相手が悪かった。


 まさかそんな言霊を持っている人物がいるとは思っていなかったリミテッドは逃げ出したのだ。

 もちろん逃げ出した時に『無効』の効果範囲は狭いという事を知れたので、再度自分に催眠をかけてリミッターを外し身体能力を上げている。

 そうして逃げている最中に亮が空から降ってきたのだ。


「なら仕方ないな」


 大人しく捕まる気はない、とわかった亮はリミテッドに向かって殴りかかった。

 無理矢理にでも捕まえるつもりだ。

 しかし、リミテッドは催眠により自分自身を強化している。彼の能力は通常の人間が出せる限界レベルである。

 動体視力や瞬発力、それらが限界まで高まっている彼にとって普通の人間が繰り出す拳など、止まっているも同然だ。

 リミテッドは余裕で亮の腕を掴んだ。


「へっ!どんな言霊か知らねぇが触ればこっちのもんだ!『催眠』!」


 そして触れているという条件を満たしている状態で言霊を発動した。

 これで目の前の男はこちらが指示をしなければ動くことすらできない、催眠状態になった―――


 ―――ハズだった。


「触んじゃねぇよ。気色悪い」


「は?」


(おかしいっ!言霊は確かに発動した!発動したという事は近くあの女はいないハズだ!ならなぜ、この男は催眠状態にならない!?)


 近くに無効の言霊を持つ彼女がいるならこの状況は納得できよう。

 だが言霊はしっかりと発動しており、実際に彼の背後には『催眠』という二文字が宙に浮いて白く発光している。それなのに効果が発揮されていない。

 彼が思い当たるのは一つの可能性。そんなハズはないとわかっていても結果が出ているのだからそう思うほかない。


「ま、まさか!お前の言霊も無効化のうりょ―――ッッッ!!」


 亮は彼が言い切る前に、腹部に拳をめり込ませた。


「今だけな」


 そう返事をした亮の背後には『偏執』の文字が白く発光していた。

 亮は自分には言霊の能力が効かないと思い込む事で『催眠』の効果を無効化したのだ。

 これは凛花の『無効』のように相手の言霊自体を無効化する訳ではなく、自分に影響する言霊の効果を受けないようにするだけだ。

 一度に一つの効果しか発動できない制限がある以上、そう思い込み効果を発動させるのは中々のリスクがあるが今回ばかりは相手の言霊との相性が良かった。


 亮は気絶したリミテッドに一時的に言霊を使えなくする薬品『アンワード』を打ち込むと、彼の腕に手錠をかけた。


「こちら、亮。目標確保」


「ご苦労だ。直ぐに回収する」


 目標の男リミテッドを確保したことを上司であり、指示役である立花たちばな しずかに報告する。

 GPSで亮の位置は分かるので回収部隊が最短ルートで来てくれるはずだ。

 恐らく5分~10分くらいだろう。亮は回収部隊が来るまで座って一休みしていると、回収部隊より先に凛花が合流した。


「お疲れ様。怪我はない?」


「ん・・・ああ」


「そっ、それなら良かったわ」


「・・・」


「・・・」


 適当な雑談はすぐに終わり、互いに沈黙する。

 亮は口数が多い性格ではない。基本的に無口。必要以上は口を開かないタイプだ。

 それに対して凛花は、亮と喋りたいと思っていた。お互いに黙ったままだが凛花の方は何か話したい事があるのか、口を開けたり閉じたりを繰り返している。

 そこで亮が話しかけてくれれば凛花としては話を切り出しやすいのに亮はそれをしない。

 それは気付いていない訳ではなく、ただ"面倒"という理由だ。

 そしてその事を凛花はわかっている。もう何年も一緒にいるのだ。亮の面倒くさがりな性格はよくわかっている。だからこそ、こうやって自分から話を切り出そうとしていたのだ。


「ね、ねぇ。亮?」


 凛花は意を決して亮に話しかけた。

 話しかけられてしまえば無視をするわけにはいかない。亮はチラリと目線だけを凛花に向ける。


「っ!」


(なにやってんの私!目を合わせただけでドキドキしすぎよ!!ほら、頑張って!今度の休日に一緒に出掛けようって誘うのよッ!!!)


 凛花は亮をデートに誘いたかったのだ。

 学生の時はいつもの一緒に――凛花が勝手に亮についていってただけ――帰っており、下校デートとも言えなくもなかった。

 それは高卒で社会人になった今でも同じだ。


 だが、それだけだ。同じ職場のため、行き帰りと仕事中は一緒に居るがそれだけなのだ。

 休日はもちろん、仕事終わりに食事に行くことすらない。

 このままでは良くないと思った凛花は少しでも関係を進める為に、今度の休日にデートに誘おうとしているのだ。


「そ、その。今度のさ、その、休みの日にさ、その、もしよかったらで良いんだけど、一緒に―――」


「来たぞ」


 凛花が勇気を出して話していたが、それは亮の言葉によって遮られた。

「へ?」と、凛花が亮の見ている方を向くと回収部隊の車がすぐそこまで来ていたのだ。

 車は二人の目の前で止まり、中から数人が降りてくる。


「お疲れ様です!目標を回収します」


「ん」


 亮は回収部隊に目標を渡すと、自分も車に乗り込んだ。

 回収部隊の任務は目標の回収と二人の回収だ。

 回収部隊の隊員は凛花に対して「お疲れ様です!お乗りください」と車に乗るように催促さいそくする。


「・・・」


 デートに誘うタイミング逃した凛花は無表情のまま車に乗り込み、その日の任務を終えた。



 レジデンスの任務はだいたいこのようなものだ。

 から犯罪者を捕まえろ、と言われその犯罪者を捕まえる。単純だが、危険な仕事だ。

 そんな事を4年続けていると、亮と凛花の二人はすぐに一人前になり新人と言われる事はなくなった。

 言霊の使い方上手い亮と、対言霊使い用の言霊を持つ凛花。

 二人はレジデンスのエースとして、活躍し続けていた。


 だが、それは突然に終わった。

 運命の出会いと言うべきか、亮はレシオンこと神田 京亮(かんだ きょうすけ)と出会ったのだ。







「おい!凛花!五十嵐いがらし!そっちに行った!!絶対にがすんじゃねぇぞ!!」


 その日は朝からある事件が起きた。

 とある政治家が殺害されたのだ。犯人のコードネームは"レシオン"

『共有』という範囲切換型はんいきりかえがたの言霊だ。

 その犯人をレジデンスが追っていた。

 最初に追っていた勝呂すぐろ 優刀ゆうとが無線で二人に向かって怒声どせいのような声で伝える。


「相変わらず声でけぇな・・・言われなくても逃がさねぇって」


刀馬トウマ!行くよ!」


 凛花が先に目標の元へ向かうと、少し遅れて五十嵐いがらし 刀馬とうまが凛花の後を追う。

 目標は自分の言霊の能力を使い、もう一つ言霊を使用して逃げていた。その言霊は『同化』。

 建物や障害物と同化し、すり抜けながら逃走中だ。

 だからまずは先回りして、凛花の『無効』で言霊自体の無効化を行う。その為には刀馬の言霊が必要だ。


「じゃあいくぜ鈴宮!『強化きょうか』!」


 刀馬は凛花に触れると、自身の言霊を言った。

 刀馬の言霊は『強化』。効果は触れた人物の身体能力を強化する、というものだ。

 接触発動型の言霊だが、自分自身にも効果が発動する言霊だ。


 身体能力が強化された二人は意図も簡単に先回りを成功させた。


「くっ!女・・・って事は『無効』か!」


「その通りよ『無効』!」


 凛花と亮は活躍もあって少しだけ有名になった。特に凛花だ。『無効』という言霊使いの天敵のような能力のため、言霊使いの間ではまたたく間に広まった。

 もちろん詳しい事はわかっていない。『無効』の効果範囲やどのタイプの言霊なのかなどは知られてはいない。


 凛花の言霊『無効』が発動する。効果は範囲内の『無効』以外の言霊を全て無効化する。

 よって凛花に掛けていた『強化』の効果もなくなってしまう。



「俺は・・・やらなきゃならない事があるんだ!こんな所で捕まってたまるか!」


「悪いが捕まってもらうぞ。こっちだってやらなきゃいけないが山ほどあるからな」


 状況は2対1。片方が女だとしても、レシオンが圧倒的に不利だ。

 協力者に助けを期待したい所だが、今回は言霊を使わせてもらうだけという約束があるため難しいだろう。


 時間が建てば応援が来てますます不利になる。

 決めるなら短期だ。


「くっ!中々動けるんだな」


 純粋な人間の本来の力での格闘戦。このような時に備えてレシオンは常日頃から鍛えており、通常の近接戦でもそこそこ戦うことができた。

 そのためまずはレシオンは刀馬と格闘戦を繰り広げていた。


 そんな状況を遠くから言霊を使って見ている男がいる。

 亮だ。面倒くさがりな彼はサボっていたのだ。

 200mほど離れた所からダラダラと歩いて凛花達の元に歩いている。


「・・・」


 必死に抵抗を続けるレシオンを亮は見ていた。

 やがて、勝呂 優刀も凛花達に合流したためレシオンはその抵抗むなしく捕まってしまった。

 だが、レシオンは捕まってもなんとかしようと抵抗を続けた。

 亮はその光景を見ていた。なぜだか気になったのだ。レシオンの目が何か大きな輝きを放っている。そんなような感じがしてしまい、目を話せなくなっていたのだ。






 俺は一人で先ほど捕まった犯罪者。コードネーム"レシオン"がいる拘置所に向かっていた。

 レジデンスが犯罪者を捕まえた場合一旦―――一時的に犯罪者をいれておく場所―――拘置所に収容しゅうようする。

 その後に対言霊使い用の刑務所などに送られるのだが、今朝がた捕まったばかりのレシオンはまだレジデンスの本部にある拘置所に収容されている。


「・・・あんたがもう一人のエースか・・・一体なんの用だ?」


「コードネーム"レシオン"。お前に少し聞きたいことがあってな」


事情聴取じじょうちょうしゅか」


「いや、そうじゃない」


 俺は静にレシオンの前に座った。

 この拘置所は強化ガラスで部屋の中を見れるようになっている。

 縦1m横1.5mほどの長方形の形だ。これは部屋の中を確認できるように作られているものだ。

 部屋の中には両腕を壁に繋がれたレシオンがこちらを見ていた。


「はぁ?じゃあ何が聞きたい?」


「何故、あの男を殺した?何か理由があったんだろ?」


 レシオンはレジデンスと対峙した時、必死に抵抗をした。

 誰でも捕まりたくないのだから抵抗をするのは当たり前だが、抵抗している時の彼の目。

 その目は何か大きな、絶対的な何かに向かっている。そんな輝きを持つ目だったのだ。


「なぜ、そんな事を聞く」


「個人的な質問だ。あそこまで必死になっていた理由に興味があってな」


「・・・」


 レシオンは一旦黙った。

 だが、直ぐに口を開き答えてくれた。


「やつが悪人だったからだ」


「・・・」


「やつは金銭を弱者から搾取していた。権力という武器を使い、無力な人間からその人間が稼いだ金銭を不正に奪っていたんだ。やつは自分以外はどうなってもいいと考えていた。いや、逆だな。自分以外の事なんて考えていなかったんだ。そんな奴を悪人と言わずになんと呼べば言いか俺は知らない」


「・・・」


 確かに奴は数々の不正をしていた。

 詳しくは知らないが、あとから色々と調べていた静さんが頭を抱えていた事から相当なものだったのだろう。

 確かに、奴は悪人と言っても良いかもしれない。


「・・・なぁ。お前はどう思う?」


「なにがだ?」


「この世界だ。おかしいとは思はないか?」


「・・・」


 なかなか規模の大きな質問だ。

 世界がおかしいかどうか?おかしいに決まってるだろ。そんなもの。


「法律なんてものがあるが、それはあくまでもルールだ。正しいってわけじゃあない」


 その通りだな。法律は国という組織をまとめる上で、人間が平和に生きるために人間によって勝手に作り出されたルールってだけだ。

 中には曖昧なものや、しっかりと定義されてないものまである。


「・・・俺が人を殺すのは自らの正義のためだ。法律なんてちゃちなものじゃ裁けない悪を裁くためだ。俺は、人を殺す事は悪ではない。俺はそう信じている」


 法律的にもそうだが道徳的にも、人を殺す事は悪い事だとされている。何故かはわからない。

 殺人は法律違反ではある。だが、それは正しいことなのか。

 そもそも法律が正しいなんて事は証明できない。いやできるハズがない。


「正義と悪。それはどちらも同じコインだと、俺は思っている。コイントスをされて、空中で回転しているコインだ。正義と悪はコインでの裏と表のようなもので、どちらも本質は同じコインだ。そしてそのコインはどちらが表なのか、どちらも裏なのか決まっていない。

 そのコインが地面に落ちる事があれば、どちらが正義でどちらがか、絶対的に決まる事があればそれに従おう。だが、そのコインは落ちる事なく延々に宙で回り続けている。

 どちらが正義でどちらがかは証明させることはないし、そもそも人間如きじゃ証明することなんてできない。

 だからこそ!だからこそ信じるんだ。自分の正義が正しいと!自分の行いはきっと正しいと!自分の正義は表だと、信じるしかない!そして、俺は自身の正義のもとにこの狂った世界を変るんだ!その為には―――」


 ――ガシャァァァァンッ!!


 俺は彼の話を最後まで聞くことなく、言霊を使い強化ガラスを破壊した。


「お、お前ッ!!何を・・・っ!」


「さあな。ただ、そうだな。あえて言うとしたら、この気持ちは・・・感動だ。俺はあんたの話に心を動かされた。それだけだ」


 世界を変える。考えたことはなかった。


 俺は純粋に思ってしまった。

 見てみたい。こいつが変えた世界を、こいつの正義そのものを。

 俺の心はこの男によって動かされたのだ。

 俺はこいつの正義を正しいと、こいつのいう正義が表だと信じる事にした。そして俺の正義も・・・。



 そしてこの日、亮はレジデンスを裏切った。

 その後、レシオンの脱走を手助けしたとして彼は犯罪者になる。

 "リオン"というコードネームを与えられ、彼らレジデンスの敵になったのだ。


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