それぞれの理想郷を求めて

 南緯四十八.八十九度 西経百二十三.四十五度、この地球上で最も陸地から遠い場所、別名「ネモ船長の点」とも呼ばれる太平洋到達不能極に程近い海洋上に一隻のメガフロートが停泊していた。

全長二千mはあろうかと思われるその巨大な箱舟の舳先に一人の少女が膝を抱えてしゃがみ込んでいた。

年齢は十代半ば頃、白いワンピースを着たごく平凡な少女に見えるが、新雪のように白い肌とほとんど白髪に近いような銀色の長い髪から感じられる透明感、というよりも色彩感の乏しさ、線のか細さが見る者に強い印象を与えるかもしれない。

「海を……見ているのか……」

 突然声をかけられ、少女が振り向くと、背後にアメリカ海軍の軍服を着た三十前後とおぼしき精悍な顔つきをした日本人の男が立っていた。

「ジン……」

「珊瑚海での戦いの後、三日間も気を失っていたんだ。軍医の話ではまだ精神的ショックは完全には癒えていないらしいじゃないか。それにお前はあまり長い間、日光を浴びていてはいけない体質らしいから、大人しく医務室で寝ていた方がいいぞ。『ユリシーズ』の修復と補給が終わり次第、出航する予定だからな」

「また戦争なの……」

「ああ……。お前にもわかっているはずだ。大日本帝国とナチス・ドイツ。この二つの超大国が世界を二分している限り、俺たちにはもうどこにも居場所がないということは……」

「……」

 少女は顔を膝の間に埋めながら小声でつぶやいた。

「奇麗な海だね……」

「ああ……」

「世界はこんなにも奇麗なのに、どうして人は戦争ばかりするんだろう……」

「……そんな哲学的なことは俺にもわからん。ただ、『ユリシーズ』の乗員は俺も含めて全員が大日本帝国に家族や友人、恋人などの大切なものを奪われ、さらに軍部の勝手な都合で自分自身の命まで奪われかけた。それはお前も同じだろう。帝国がどんなに無慈悲で冷酷な国か、生まれながらに一切の人権や人格すらも奪われ、生体兵器として改造されたお前が一番よく知っているはずだ。それに相手は味方を巻き添えにしてまで核を使うような恐ろしい国だぞ。あの時、お前が核ミサイルに気づくのがあと五分でも遅ければ、俺たちは今頃、敵の第三艦隊と同じく珊瑚海の藻屑となっていただろう。相手を倒すためならば平気で核をも使う。そんな奴らと今さら和解や共存ができると思うか」

「……わからない」

「なら余計なことを考えるな。お前も覚悟を決めろ。はるかな昔、エジプトから脱出したお前の祖先たちが神から約束された地を戦って勝ち取ったように、お前も自分の安住の地を戦って勝ち取るんだ」

 神の言葉を聞いているのか聞いていないのか、少女は無言のまま、どこまでも果てしなく続く青い水平線を見つめていたが、やがてその唇からかすかな歌声が流れ出した。


ユダヤ人が望みは はるか古より

シオンの地を目指すこと


いざ東へ向かわん

希望未だ尽きず

二千年が望みは


シオンとエルサレムの地へ

自由を得るために


シオンとエルサレムの地へ

自由を得るために


「その歌……お前がいつも唄っている歌だな。何という歌だ」

「『ハティクバ』……私たちの古い言葉で『希望』という意味。昔、小さい頃、私がまだ家族と一緒に暮らしていた時にお母さんが教えてくれたの……」

「希望か……。人間にとって最も必要なもので、そして今の世界に最も欠けているものだな……」

「ねえ、ジン」

「何だ」

「私、いつかシオンの丘に行けるかな」

「シオンの丘?」

「お母さんがこの歌を教えてくれた時に言ってた。いつも、どんな時も希望を捨てずにいなさい。そうすればシオンの丘――私たちの魂の故郷(ふるさと)、この世で最も神様に近い安息の場所に行けるって……」

「行きたいのか。シオンの丘に……」

 神の問いに少女は小さくうなずいた。

「だって、それが私のお父さんやお父さん、それにお祖父ちゃんやお祖母ちゃん、そのまたお祖父ちゃんやお祖母ちゃんたちがずっと抱いていた希望だから……。ねえ、私、お父さんやお母さんたちが夢見ていた安息の場所に行けるかな……」

「ああ、行けるさ。いつか必ず……。その時こそ俺たちの長い航海(オデッセイ)も終わる……」

 神がそう言った時、副長の李が甲板を駆け寄って声をかけてきた。

「艦長、リチャードソン少将がお呼びです」

「わかった。今行く」

 神と李の二人が足早に立ち去っていた後、少女は再び小声で歌を唄い出した。二千年に渡る民族の悲哀が込められた、暗く哀愁に満ちた歌を。


「講和ですと!? 本気でおっしゃっているのですか!」

 神が張り上げた大声に、海上基地『サザンクロス』の司令官リチャードソン少将は思わず眉をしかめた。

「神大佐、我々もこんなことは受け入れがたい事実だ。しかしこれはすでにホワイトハウスの決定事項であるのだよ」

「しかしロックフォード大統領はもともと強硬な反日論を唱えて大統領に当選した人物ではありませんか。確かに現在アメリカ軍は帝国に対して苦戦を強いられていますが、しかし我々はまだ戦える。にもかかわらず帝国に膝を屈するとは……。アメリカ人の『リメンバー・パールハーバー』の精神はその程度のものだったのですか」

「言葉を慎みたまえ。大統領も、そして我々も帝国と和平を結ぶなど不本意の極みだ。しかし、アメリカは民主主義国家だ。国民の世論の変化には従わねばならぬ。今のアメリカ国内には帝国に対する敵意よりも恐怖の方が勝りつつあるのだ。理由は言わなくてもわかるだろう」

「核、ですか……」

 神の言葉に少将はゆっくりとうなずいた。

「そうだ。我々は百年に渡って大日本帝国という国を研究し、ひそかに復仇の機会をうかがってきたが、それでもやはりあの国を見くびっていたようだ。いや、正確には帝国の頂点に立つ一人の少年をな……」

 少将の横顔に暗い自嘲の陰りがよぎった。

「今から二年前、あの少年が大日本帝国のエンペラーに即位した時、大統領も国務省の高官たちも、そしてペンタゴンの軍首脳部も、いや、アメリカ国民の大半が日本を嘲笑した。たった十二歳の少年が世界最大最強の帝国の専制君主とはお笑い草だ。大日本帝国はいつから子供の玩具に成り下がったのだとな……。選挙を間近に控えた大統領が計画を前倒しし、対日戦争に踏み切った最大の原因もそこにある。だが、我々は重大な思い違いを犯していた。強大な権力と武力を持つ大人よりも、強大な権力と武力を持つ子供の方がはるかに恐ろしいということを……。まさか潜水艦一隻を葬るために、味方の艦隊を巻き添えにしてまで核を撃つという冷酷非道な手段を平然と使うとは……。しかも今度はアメリカ本土に核攻撃を加えるといって我が国の外交使節を脅迫したらしい。ジャパニーズ・エンペラーはもはや我々合衆国の敵というのみにとどまらない……全人類の敵だ」

「だからこそ戦うべきではないのですか、その人類の敵と……。断言しましょう。たとえ帝国と講和して一時的な平和が得られたとしても、いつか必ずアメリカ合衆国は帝国によって滅ぼされるでしょう。それでもよいのですか」

「しかしだからといって、アメリカ本土が帝国の核の炎によって焼き払われても構わんというのか。太平洋方面の空軍も海軍も事実上潰滅した上、敵に<ガーディアン・システム>という恐るべき対空防衛システムがある以上、もはや我々には奴らの核攻撃に対抗する手段など残されていないのだぞ」

 反論する神を厳しい表情で見すえると、リチャードソン少将は執務机から立ち、窓の外に広がる海に視線を向けた。

「講和条約の調印式は一週間後、ミッドウェー諸島沖、戦艦『武蔵』の艦上において行われる予定だ。百年前の大戦において、アメリカ海軍が帝国海軍の機動部隊に決定的な敗北を喫した屈辱の地で、『大和』と並ぶ世界最大の戦艦――その四十五口径超大型レールガンでロスアンジェルスやサンフランシスコを吹き飛ばし、西海岸一帯を恐怖のどん底に陥れた『武蔵』の艦上においてアメリカの大統領に城下の盟を結ばせる……。誰がシナリオを描いたかわからんが、実に手の込んだ陰険きわまりない演出だと思わんかね。なお、調印式にはジャップのエンペラー自ら御出席あそばし、華を添えてくれるそうだ」

「皇帝が……!?」

 少将が振り向いて神の顔を直視した。

「これはまだ国民には知らされていない極秘情報だ。それを何故あえて君に教えたか、その意味がわかるかね」

「……つまり、調印式に殴り込みをかけて皇帝を討ち取れと……。しかし、いいのですか。そんなことをすればアメリカは……」

「君たちはあくまで非正規軍だ。我々の協力者であっても我々の一員ではない。である以上、我々には『『ユリシーズ』が単独で自由行動をとったとしても、それを止める権利もなければ義務もない。というわけで、補給も修復も済んだことだし、今すぐこの『サザンクロス』から出て行ってもらおうか。今、この瞬間から君たちは我々の友軍ではない。単なるテロリストだ。である以上我々もテロリストを匿っておくわけにはいかんからな……」

「……了解しました」

 そう言って神は司令官室を出た。そのまま『ユリシーズ』の格納ドックに足を運ぼうとしたその時、副長の李が背後から声をかけてきた。

「また、戦いですか……」

「ああ、アメリカとの講和条約締結のため、皇帝がミッドウェーまで出向いてくるらしい。あの一度も帝国本土から出たことのない引きこもりの坊やがだ。皇帝を討つ恐らく最初で最後のチャンスといっていいだろう。『武蔵』もろとも皇帝をミッドウェーに沈めることができれば、俺たちの戦いは終わる……」

「……<セイレーン>も連れていくのですか」

「無論だ」

「しかし彼女は……」

「それ以上言うな!」

 李に背中を向けたまま神が叫んだ。

「李、お前の言いたいことはわかっている。いや、わかっているつもりだ。いくら帝国に復讐するためとはいえ、<セイレーン>の能力を兵器として利用するのは結局帝国のやり口と同じだ。そう言われると俺も返す言葉はないし、弁解する余地もない。ただ、俺は正義の味方じゃない、単なる一介の復讐者だ。義憤ではなく、あくまで私怨に基づいて戦っている。たとえ人から何と言われようが、俺にとって戦う動機はそれだけで充分だ。それはお前も同じだろう」

「確かに私は独立運動家だった両親と、そして共産党員だった恋人を日本軍の憲兵に殺されました。帝国が憎いのは事実です。しかし、だからといって……」

「<セイレーン>のような少女を復讐の道具として使うのは間違っている、そう言いたいのだろう。確かにその通りかもしれん。だが、その気持ちはあくまで自分一人の胸のうちに閉まっておけ。お前の考えが間違っているとは言わん。いや、ある意味正しいのだろう。しかし、好むと好まざるとに関わらず、俺たちにはもはやこの世界に逃げ場などない。生きのびるためには帝国と戦わざるを得ないんだ。そして戦場では少しの迷いやためらいが死を招くことになる。死にたくなかったら、二度とそういう考えは口にするな……」

「……わかりました」

 李がそう答えると、神は再び歩き出した。次の戦場へと向かうために。


「領土は奪わぬ」

 黄金の玉座に肩肘をつきながら皇帝が傲然と言い放った言葉に本郷外務大臣は一瞬耳を疑った。

「はなはだ失礼でございますが、今何と?」

「だから、アメリカから領土は奪わぬと言ったのだ」

「しかし外務省が極秘に入手した情報によりますと、アメリカ政府内部では太平洋沿岸のカリフォルニア、オレゴン、そしてワシントンの計三州を割譲するのもやむなしという声が大勢を占めておるようでございますが……」

「いらぬはそんなもん」

 皇帝は一蹴した。

「アメリカ西部の領土など奪って何になる。大半が砂漠と山岳地帯だし、住民は低所得のヒスパニック系移民だらけ。それにドイツがアメリカ大陸の領土保全、門戸開放などとうるさいことを要求してきておる。もし帝国がアメリカ西部を領有すれば、ドイツもそれに応じてアメリカ東部を占領するだろう。広大な太平洋と北米大陸を挟んでドイツと対峙するのは地政学的観点から見てあまり得策ではないからな。それより賠償金の額を百兆ドルから三百兆ドルに釣り上げろ」

「三百兆ドル……少し欲張りすぎでは……。アメリカの国家予算の二十年分にあたる金額ですぞ」

「だから領土は奪わぬと言っておるのだ。戦争で奪うのは金か領土のどちらかだけ。両方とも奪うと十年先、下手をすれば百年先まで恨みを残すことになるからな」

――今さら他国の恨みなどをお気になされますか。

 本郷外相は思わず口に出しかけて慌てて言葉を呑んだ。

「ただし、領土は奪わぬといっても、将来的に帝国がアメリカ大陸及び大西洋に進出する時に備えて橋頭堡を確保しておく必要がある。ゆえにサンディエゴとパナマ運河を永久租借する。いいか、あくまで租借、つまり借りるだけだからな。あと、軍も解体させろ。アメリカには治安維持のための州兵と沿岸警備隊を除く一切の軍備の保有を禁止する。自衛権は認めてやるが、アメリカが他国に対し武力を行使する場合は事前に帝国政府の了承を得ること。以上の条件を呑ませろ」

「まるで属国扱いですな」

「属国扱いして何が悪い。戦争の敗者が勝者に従属するのは当然のことであろう。あと、アメリカ政府が行っている帝国からの入国、移民や企業の進出の制限の撤廃、それに輸入品に課している関税も全て廃止させろ。ゆくゆくはアメリカ人全員に日本製の自動車や電化製品、それに中国大陸やインドで生産された農作物や衣料品を買わせてやる」

「……ひょっとして、それが今回の戦争の真の目的では……」

「アメリカという市場を確保するのは帝国の財界にとって長年の悲願であったからな。それに専制主義であろうと民主主義であろうと、国家を統治するためにはまず経済界の支持を得ること、そして人口の大半を占める農民や労働者の支持を得ること、一言で言えば人民を食わせることが最も肝要だ。それができてこそ初めて、支配者は人民に対して税を課したり、あるいは戦場に行って国家のために戦えと命令したりすることができるのではないか。そんなことは政治の基本中の基本であろう」

「……おっしゃる通りでございます」

 当たり前のことを言わせるなと言わんばかりの皇帝の表情に、本郷外相は気圧されたようにうなずいた。

「よいか、もう一度要点を確認しておく。三百兆ドルの賠償金を支払わせること。サンディエゴとパナマ運河を永久租借すること。州兵と沿岸警備隊を除く一切の軍備の保有を禁止すること。帝国からの入国、移民、企業の進出の制限の撤廃、それに帝国からの輸入品に課している関税も全て廃止すること。以上五点をアメリカ側に全て呑ませろ。一切の譲歩はまかりならぬ。期限は三日以内だ。もし相手が何か文句を言ってきたり、下手な時間引き延ばしを図ったりするようならば、アメリカ全土に核を撃ち込むと脅してやれ。よいな」

「はは……」

 本郷外相は一礼すると皇帝の前から退出した。

「ようやく終わりましたな……」

 皇帝に傍らに立っていた金城がつぶやいた。

「まだ終わりではない。むしろここからが始まりだ」

 皇帝が手にしていた王笏を宙に向けると、玉座の間の中央に地球の立体映像が浮かび上がった。

「アメリカとの百年に渡る因縁に決着はつけた。これで文字通り世界の半分は我が大日本帝国の手に落ちた。次は残りの半分だ」

「ではいよいよ……」

「そうだ。アメリカが余の軍門に下った今、この地球上で大日本帝国に匹敵する大国はドイツ連邦のみ。そのドイツもまた、ヨーロッパだけでなく中東、アフリカ、そして南米へと勢力を拡大しつつある。有史以来長きに渡って分裂状態にあった世界が今、東洋の覇者たる大日本帝国と西洋の覇者たるナチス・ドイツ、この二つの超大国の下に統合されつつある。現在我が帝国はドイツと同盟を結んでおるが、この同盟関係が近い将来破れるのはもはや時間の問題。この世界の真の覇権をめぐって、我が大日本帝国とナチス・ドイツが雌雄を決する時が来るだろう。その戦いに勝利した時、帝国の――いや、人類の数千年に渡る宿願がついに叶う時が訪れる」

「全世界の統一……ですか」

 皇帝は玉座から立ち上がり、そして燃え上がる二つの真紅の火の玉のように両眼をひときわ大きく爛々と光り輝かせながら声を高めた。

「左様。この世界から戦争やテロが絶えない根本的な原因は、要は複数の国家が存在するからだ。ならばそれらの国家を一つにまとめてしまえばよい。そうすればこの世界から国家と国家がぶつかり合う大規模な戦争はなくなる。無論小規模なテロや内乱を根絶するのは不可能であろうが、強大な統一国家の権力と武力をもってすれば、それらの大半を抑え込むことができるであろう。きわめて単純な理屈だが、そうしたシンプルな論理であってこそ、全人類を従えることができるのだ。どうせ人類の大半は高尚な理想やイデオロギーなどを説いてやったところで根底から理解できぬ愚かな生き物なのだからな」

 皇帝の陰険な眼が冷ややかに輝き、悪魔のような嘲笑がその口元に浮かんだ。

「故にナチスの狂犬どもにこの世界をくれてやるわけにはいかぬ。奴らの掲げるナチズムなど所詮は人類普遍の法則になどなり得ぬし、そもそも独裁者を形ばかりとはいえ選挙で選ぶなどという政治形態そのものが根本的に間違っておるのだ。かのマキャヴェリが、世襲による君主制こそ最も安定した統治形態であると喝破しておるように、この世界の全人類は二千七百年の歴史と権威を持つ地上最古の王家が君臨する我が大日本帝国の手によって統一されるべきなのだ。余はまさにそのために生を受け、そして大いなる<支配の力>を授けられたのだからな」

 そう語り終えると、皇帝は広間の中央の立体スクリーンに浮かぶ青い宝石のような地球に両手を差し伸べながら、夢見るようにつぶやいた

「もうすぐだ……。もうすぐ余の……いや、人類全ての夢が叶う。全世界の統一という夢が……」

三日後、ホノルルで日米外相会談を終えた本郷外務大臣から、アメリカ側が帝国の要求を全て受け入れたとの報告を受けると、皇帝は講和条約締結の式典に出席するため、側近たちと共に羽田空港から帝国政府専用機『鳳凰』に乗ってミッドウェーへ出立した。

 その同じ頃、ひそかに皇帝暗殺を目論む神大佐とその部下たちも、神龍型特殊戦闘潜水艦『ユリシーズ』に搭乗し、一路ミッドウェー海域を目指して太平洋を北上しつつあった。

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