2話 輝き

週末、今日は高水とショッピングモールに行く日だ。集合場所は、ここで、時間はまだ20分くらいあるな。

「どっか適当に回ってるか」

と、そのとき

「お待たせ。」

とそこには私服で来た高水がいた。普段からスタイルがいいので私服を見て思わず

「結構、かわいい」

と、言った後高水の顔を見ると顔が真っ赤になりこちらを見ようともしない

「バ、バカじゃない」

「ごめん、早く行こうぜ」

「えぇそうね」

なんとか難を免れたあともう少しで殺られる所だった。

「で、何を買いに来たんだ?」

「部活で必要な物を買いに」

「何か必要な物なんてあったか?」

そう、うちの部活は、あくまでサポートがメイン、他の所をサポートするにしても、道具はあっちの方から持ってくるので実質こっちで用意するものはない。

「今度の体育祭の買い出し」

「じゃあ、最初から言えよ」

「それくらい察しなさい」

そんなむちゃくちゃな事言うなよ。

そんなことを思いつつ、買い物が終わり、学校に戻った。荷物を置き、

「それじゃあ、また」

そういうとさっさと帰っていった。

       優香サイド

あの無愛想な男は、何なの。私の話を聞いてるんだか聞いてないんだかわからないし、なぜあんな奴がこの部活に勧誘されたのかがわからない。会長は、何を考えてるの?

「はぁー、考えても無駄ね。」

さて、勉強してこの事は忘れましょ。

………あいつの顔がさっきからちらついて全く集中できない。

もう、今日はいったいなんなの

「もう寝よう」

明日あいつに文句を言ってやる。

     優香サイドEND

翌日、教室に行くと高水がいた。

「あんたのせいで、勉強ができなかったじゃないの、あんた今日は部活に来ないで。」

こいつは何を言っているんだ。何はともあれ、今日は、家に帰らないといけないから乗っかってやるか。

「あぁ、分かったよ、今日は部活には行かない」

そう言うと、自分の席に戻っていった。

そのまま、喋ることもなく、放課後になった。

「帰るか」

部活が少し気になるものの、予定もあるのでスーパーに寄り、家に帰った。

「ただいま~」

「お帰り、お兄ちゃん」

「すぐに晩飯作るからな」

こいつは妹の麗奈。中学2年生で、しっかり者の自慢の妹だ。父親は、海外で仕事を、母親も全国各地を回りながら仕事をしていて家にはほとんど帰ってこない。だから家事と料理は俺がやっている。最近は部活で遅くなっていたため今日からはできるだけ早く帰るようにしている。

「今日は、部活なかったの?」

「今日は、休みだったよ」

「そう最近、忙しそうだからあまり無理しないでね」

「無理なんてしてないよ」

でも、最近は部活に家事に勉強で忙しいのはほんとだ。食事を終え、自分の部屋に戻ると、メールが来ていた。

「明日、帰り、少し待ってて」

高水からのメールだった。わかったと返信をしてベットに入った。

 時間を少し巻き戻し、放課後直後の教室にて

「どうしたの?優香ちゃん」

「会長、なぜあの男を勧誘したのですか?」

「結城くんの事ね。あの人なら優香ちゃんを変えてくれそうだったから」

「私は変わらなくても、今のままで大丈夫です」

「でも最近の話の話題、結城くんの事ばかりナンだけれど」

「そ、そんなこと無いですよ。」

「なんで、そんなに慌てるの?もしかして好きとか?」

そう言うと顔を真っ赤にして、廊下に聞こえるくらい大きな声で、

「違います~。からかわないでください‼️」

その日は、部活ですることもないので解散となった。

「あんな男……」

でもあいつと喋っていても別に嫌な感じはしないかな…。




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