第3話 公務のお仕事が終わらないⅠ

私はこうやって公務のお仕事をお手伝いしているけれど、

まったくもって終わる様子がございません。


どうしたら、この書類の山をすべて終わらせる事が出来るのかを

考えていても何も思いつきません。


1つ1つしっかりと書類にサインをしていくしか方法がないのでしょうか。


これでは本当にデートしたいのにいつ出来るのかがわからない上に

デスクの上にある書類を見ても減っている様子がございません。


「お兄ちゃん、デートしようよ、公務なんて放置して」


「それは出来ない、しっかりと公務をするしかない」


「お兄ちゃんって本当に真面目だよね」


「まぁ、それが取り柄だからな」


「はぁっ、私疲れてきちゃった」


「沙苗は休んでていいぞ」


「そうさせてもらうね」


私は公務のお仕事をお手伝いしていましたが、疲れているために

休憩させてもらう事にします。


休憩している時でも私は衣服を着る事もなくて下着姿の格好のままです。


その方が解放感があってとてもリラックスできるという状態でいられます。


私はお兄ちゃんの姿を見ていると、とても真面目で

尊敬できるお兄ちゃん何だなって思う時があります。


私と違ってお兄ちゃんはどんな事にも全力でぶつかっていくし、それに決して

途中で投げ出すという事は致しません。


それに比べると私は中途半端で1つ1つの事が長続きしないし、どんな事に対しても

すぐに諦めてしまうという事実。


職探しをしないのは面倒というよりは長続きしないから探さないというだけです。


お兄ちゃんからはいつまでも無職だと困るから、いい加減に就労をしないと

本当にしたい事が出来なくなるって言われているのです。


私自身はよくわかっているのですが、お兄ちゃんの傍から

離れたくないっていうのもあって嫌なのです。


ただし、これからはしっかりと自分を見つめ直して

頑張っていこうかなって思っている所です。


それにしてもお兄ちゃんはよく集中して公務のお仕事を出来ると感心しています。


私はやっぱりこういうお仕事は向いてないとわかると

公務のお手伝いをやめようかなって

思っていたら、お兄ちゃんが私に

「沙苗、デートしたいなら早く公務のお手伝いを再開してくれ」


「もういいよ、デートしなくても」


「そ、そうなのか?」


「この公務のお仕事っていつまで経っても終わる感じがしないし、

私が手伝っても意味なさそうだからもういいよ」


「そうなのか、それは残念だ」


「うん」


「じゃあ、沙苗、手伝ってくれてありがとうな」


「うん、お兄ちゃん頑張ってね」


私はお兄ちゃんのお部屋から出て自室へと戻っていきます。


自室へ戻っている時、お母様と鉢合わせになって私は

「お母様、こんにちは」


「沙苗じゃない、何をしていたのよ」


「ちょっとお兄ちゃんの所へ行っていたの」


「公務の邪魔はしてないでしょうね?」


「し、してないよ」


「それならいいんだけどね」


「お母様はどちらに行かれるのですか?」


「これから外出する所です」


「お気をつけて行ってきて下さいね」


「ええっ、行ってきますね」


私とお母様は会話が終わると、私はさっさと自室に

戻ってゆっくりと休む事にします。


自室に戻ると私はベッドの上へ横になると休んでいるのですが、正直言うと

つまらないし、何もする事もございません。


これから先はどうしていいのかがわからないから困っている。

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