第2話 私はお兄ちゃんとデートしたいⅡ
そもそも公務のお仕事って何なのかはぜんぜん知らないけど、
お兄ちゃんがきちんと教えてくれるよね。
「お兄ちゃんの公務のお仕事ってどんな事をするの?」
「公務のお仕事というのは書類にサインをしていくだけだ」
「それだけでいいの?」
「他にも公務のお仕事はあるが、今はそれしかない」
「そうなんだね」
「そういう事だ」
今、お兄ちゃんの公務のお仕事って書類にサインするだけのお仕事って
簡単そうで私にも出来そうな気がする。
「お兄ちゃんのお手伝いをさせてね」
「ああっ、手伝ってくれるとこちらも助かる」
「その書類は何処にあるの?」
「そこのデスクの上だな」
私はデスクの上を見ると、とんでもない量の書類が
まだ残っていることに気づかさられる。
「まだあんなに書類があるんだね、お兄ちゃん」
「まぁ、そういう事になるな」
「お兄ちゃんは一人で頑張っていたのね、すごいね」
「御曹司だからな、それに俺が頑張らないといけないしな」
「大変だけどさ、応援してるね」
「ありがとうな、沙苗」
お兄ちゃんはデスクの方に戻ると公務の続きを再開している。
私もデスクの上にある書類を半分だけ持っていくと、近くにテーブルが
置いてあるのでその上に置きます。
椅子に座って私も書類にサインしていくと疑問に思う事があります。
この公務って一人でするより二人でした方が早かったと感じるけど、
どうしてお兄ちゃんは誰にも頼まなかったのかな。
そんな事はどうでもいいけれど、お兄ちゃんにはお兄ちゃんの考えが
きっとあったに違いないと思います。
私もどんどん頑張って書類にサインしていくとお兄ちゃんから
「沙苗、大丈夫か?」
「大丈夫だよ」
「そうか、無理はしないでくれな」
「うん、わかってるよ」
「お互いに頑張ろうな」
「うん、お兄ちゃん」
私とお兄ちゃんは一緒に公務のお仕事を頑張っていますが、
なかなか終わる感じがしません。
この大量の書類の山はサインしてもサインしても減っている感じがしません。
これだといつまで経ってもお兄ちゃんとデートなんて出来ないし、
出来るようになっても無理かなと思い始めている。
お兄ちゃんとのデートどうしようかな……………………。
しばらくしてお時間が経過すると、私とお兄ちゃんの書類の山はそこそこしか
減ってないというのが現状です。
それにこのお部屋はだんだんと暑くなっているような気がして私は
1つ1つと服を脱いでいくと、私の格好は下着姿となっている。
お兄ちゃんは公務に集中していてこちらの姿にはまだ気づいてないですが、
そのうちに気づくと思います。
お兄ちゃんのお部屋でこういう格好は良くないけど、本当に暑いので
脱がないとやっていけないというのが現状です。
これで涼しくなったような気がするので私はまた頑張って書類に
サインしようとしていたら、お兄ちゃんがこちらに気づいてこう言ってきます。
「沙苗、何て格好しているんだ、服を着ろ」
「嫌だよ、このお部屋は暑いんだもん」
「だからってな、下着姿になる事はないだろ」
「別にいいじゃん、兄妹なんだし」
「お兄ちゃんだって男性だぞ」
「もしかしてお兄ちゃんは私の下着姿を見て発情でもしてるの?」
「馬鹿言うな、そんな事があるわけないだろ」
「だよね、お兄ちゃん」
お兄ちゃんが私の下着姿を見て興奮しているかもしれないと
思うとドキドキしています。
お兄ちゃんにならエッチな事をされても構わないけど、
正直言うと興味はあります。
しかし、お兄ちゃんはまた公務に集中しているのでこの姿を見ても
本当に何も思ってないのかもしれません。
そんなお兄ちゃんを見ているとガッカリしていて、私の事には
興味ないのかなって感じてしまいます。
どっちにしても書類の山を片付けないと、お兄ちゃんとはデート出来ないのも
事実ですし、張り切って頑張らないと終わりそうにない。
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