優柔不断×テキトー
「うーむ」
「ねー、まだ?」
「ちょっと待って」
「もー、別にいいじゃん。どっちでも。私が選んであげようか?」
「それは駄目」
「それじゃあ、さっさ目に付いたからって十分ぐらい待っているじゃん」
「大事なことだから、迷わせてくれ」
「もー。……これいいんじゃない? ヒラヒラしていて、綺麗綺麗」
「目に付いたからって、テキトーに答えただろ。分かるんだからな」
「別にどれも綺麗だから良いじゃん。考え過ぎだよ。何で、そんなにあなたの方が悩んでいるの。普通逆じゃない?」
「そんなこと言ったら、君が悩まなすぎなんだよ。こういうのは大事なことだろう。一生に一度しかないんだから」
「そう? もしなんかあったら、あとで好きなのを着ればいいでしょ。全く。本当に何で、結婚式で私が着る服を、あなたが悩むのかしら」
「どれを着ても似合うだろうから、結婚式では一番似合うものを着てほしいんだ」
「……そう。それじゃあ、早く決めてよね。あなたが選んでくれるものなら、とても素敵だと思うし」
「お、おう。任せておけ」
「でも、締め切りに間に合わなそうだったら、私が勝手に決めるから、そのつもりで」
「分かっているって。うーん、どうしようか。ウエディングドレスでもいいし、白無垢も捨てがたい……」
「……全く。あなたがすぐに決められたのって、私が告白した時と、プロポーズをした時じゃないのかしら……」
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