夜明けを追いかける

人通りのない夜道を、

僕のより少し小さな手を引いて早足で歩いた。


なにかから逃げるわけでもなく、

意味もなく。


ただただずっと歩き続けた。


空には少しだけ寂しそうな星が輝く。


つないだ手は少しだけ冷たい。



「朝なんて来なければいいのに」


今日は明日、昨日になって

夜はいずれ朝になる。


僕らが朝から逃れられることは、多分ない。

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