第2話
さて、どうしたものか…
目の前に正座している少年を見て
俺は悩んでいた、この謎の転生少年を
どうするべきか…
「勝さん…?大丈夫ですか?」
「あ、ああとりあえず!お前のことについて
少し教えてくれ!」
「わかりました!」
元気な声で少年は返事をした
「改めてタッキと言います!12歳です!」
おおう、俺より年下…
「お前なんで転生してきたんだ?」
「はい、僕の世界は人口数百人ほどの小さな
世界だったんです。」
「数百人!?」
「それでもみんなそれぞれ違う''能力''を
持っていました。」
異世界に能力、本当にファンタジーみたいだ
だがそこでタッキの顔が少し暗くなった
「僕は何の能力も持っていなかったんです」
「え」
いきなり気まずい空気になる
「でっでも!そんなときに神様が
声を変えてくれたんです!」
「神様?」
まあ異世界だし神様位いるか…
「はい、神様は僕にこういいました、
ー君は能力がないことを気にしているね。
でも僕の知っている異世界に君みたいに能力を持たない者たちが70億人間以上いる世界があるんだ、でもそこの者たちは能力に匹敵する別の物を持っている。というわけでどうだいその世界に行って少し勉強していたらどうかなー
って」
「はあ…」
なるほどだいたい事情はわかった…ってさらに追い出しにくくなっただけじゃないか!
「あっ!そうだ!神様から手紙を預かって
いたんです!君に会った人間に渡せって」
そう言ってタッキは懐から一枚の手紙を取り出した
「は、はあ」
渡された手紙を開けてみると少し子供っぽい字でこう書かれていた
ーこれを読んでいるということは君がタッキと出会ったということだ。突然のことで混乱しているかも知れないがタッキの教育係をしてほしい。もちろん、ただとは言わないさ君がタッキに色んなことを見せタッキが成長した暁には君の願いを何でも一つだけ聞こう。
それでは頑張ってくれたまえ 神 ー
大変なことになってしまった。異世界のとはいえ神様にお願いされてしまった。それにしても何でもか…少し下心が芽生える
いやいやでもいきなり教育係なんてできんのか!?でも年下を追い出すわけにも…
そして
「タッキ、お前の教育係になってやる」
「ほんとですか!」
下心が勝った訳ではない、年下を放っておけなかっただけだ。
「だけどお前を公にするわけにはいけない
世界が大混乱するからな」
「隠れながら生活なんて面白そうです!」
なんて呑気なんだろうか
「とりあえず今はこの押入れをお前に貸す
好きに使え、それでいいか」
「はい!ありがとうございます勝さん!」
「勝でいいよ。よろしくなタッキ」
「よろしくお願いします!勝!」
こうして俺と転生少年の生活が始まった
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