異世界の世界
「空気が美味しいね……」
「そうだな。俺が今まで経験してきた中でも一番の場所かもしれん」
張り巡らされた柵を超え、森に入る。
この柵を超えたら、彼らダークエルフの領域に入ったということ。雄大な木々が、澄んだ空気が出迎えてくれる。植物が生い茂り、そこに住む虫たちの声が聞こえてくるようだ。
「こういう場所、嫌いか?」
「いや、大丈夫。ていうか、お兄ちゃんこそこういう場所無理だったじゃん」
「ああ……虫とか苦手だったなあ……こっちに来てからは依頼とかで触る機会が多くて、慣れたけど」
「依頼? なにそれ。お兄ちゃん、便利屋みたいなのやってるの?」
「ああ、まあ、その辺は今夜話すか……」
植物を掻き分けて、先導する。
ある程度人が通るので、道は出来上がってはいるが、ここの植物たちは成長が早い。霊樹の影響か、ここの土壌やら植物やらに特別な力がある。
「あ、なにこの虫」
「ん?」
見ると、何かを捕まえたようで、両手を閉じていた。
そして、中を開いて、そいつを観察している。蛍のような体に、バッタのような足。この辺でよく見かける奴だ。
「おお、よく触る気になったな……そいつはパープルホッパーって言うんだ。夜になると、紫色の光を出して飛び回るんだ。その光について行けば、水場に辿り着けるっていうちょっとした知識もあるな」
「へえ……あ」
ことりの手から逃れるように、パープルホッパーはその足を使って跳ねた。近くの茂みに向かって、羽を動かして飛んでいってしまった。
「……すごいね。違う世界だけど、似てる。ちゃんと生きてるんだね」
「ああ……あそこの枝にいる奴、見えるか?」
「どれどれ?」
俺が指を差した先、木の上の方にある枝に、木の実にかじりついている小動物。
リスのような見た目で、尻尾が短く、鼻がモグラのように発達している。また、上の前歯が大きすぎるあまり口から出ており、その強靭な歯を使って木の実の皮を削いで食べている。
「あいつはミカジリっていうんだ。歯が発達してて、あれで硬い木の実も簡単に食べちゃうんだ」
「お~可愛い……リスみたいだね。お兄ちゃん、あの子ペットに欲しいよ」
「家の中の物全部にかじりつくぞ。そして最終的に家すらなくなる」
「それは嫌かも! ……あ、あの鳥は?」
ことりが指差した方向を見ると、羽繕いをしている鳥がいた。全身が白の体毛に包まれている。嘴が、ここから見ても分かるほどに鋭い。
幸い、ある程度知ってる動物だったので、説明する。
「あいつはウルワシだな。胸の毛の下に油を溜め込む器官があるんだ。羽が乾いたり、水に濡れると飛べなくなっちゃうから、そのときはその油を羽に塗るんだ。夕方になって一回巣に戻ってきたみたいだな。あいつの羽が、ここの里の人たちが使う矢の羽になってるんだ」
まあ、これぐらいか……? 後は、鳴き声がうるさいぐらいか。こいつの名前がウルワシなのは、羽が常に潤っているからなのか、単にうるさいからなのか……あるいは両方か。個人的にはうるさいからだと思ってるが、名付けた人に聞いてみたいものだ。
すると、ことりが、へえーっと関心したように息を漏らした後、ふふっと笑って見せた。そして、言う。
「お兄ちゃん、生き物の博士みたいだね」
博士……そう見えるか。ちょっと恥ずかしいな。
前は虫とか動物とか、全然興味なかったからな……。ことり的には少し意外なのだろう。
「あー……なんか、こっちの世界の生き物って全部新しく見えてさ。一回は調べるんだよな」
「確かに、前の
並んで上を見たり、茂みの虫を見たり。そうやって歩いていると、開けた場所に出た。木々が数本立ち、そこの途中に建設された橋やら建物やら……ダークエルフの里だ。
隣のことりが息を漏らしている。「おー」とか、「すごーい」とか言っている。
先導していたターニャさんとレイブさんがこちらを振り返っていた。待っていてくれたらしい。
「遅くてすみません」
「いやいや! 兄妹水入らずですよ、ラード殿。では、行きましょう」
「りょーかい。ことり、行こう」
「……すごいね、これ。ツリーハウスってやつ? 本当にここで暮らしてるんだ……」
「ああ、俺も最初はびっくりした。まあ、良い所だぞ」
前を歩く二人についていく。
やがて、いつもの見張り台に立つおっさんが驚いた表情でこちらを見ていた。
近づくと、話しかけてくる。
「ぼ、坊主! その隣のお嬢さんは……」
「ええ! 妹です!」
「お、おぉ……」
おっさんが、なぜか泣き始める。
そういや、このおっさんとはたまに、話してたっけ。眠り続ける少女は、妹とということ。敵に飛ばされ、この地にやってきたこと……大雑把にだが。おっさんの酒の肴として俺が話していたというわけだ。
「よ、よかったなぁ……!! 嬢ちゃん! ことりって言うんだったよな!」
「は、はい!」
「そうか! ことりちゃん! お前の兄ちゃんはな、これまですっげえ頑張ってきたんだぞ! な! 今度は嬢ちゃんが支えてやるんだぞぉ!」
「頑張ります!」
「ことり、あのおっさんは放置してていいから……」
「ギヲル殿! 通りますよ!」
「もってけドロボー!! うぉおぉぉお……」
何がもってけドロボーだ。しかし、おっさんも結構心配とかしてたんだな。まあ、おっさんとは十回くらい、一緒に飯を食ったしな。見張り役が暇だという愚痴と、俺の話をひたすら交換しあう謎の時間だった。悪くはなかったが。
「では、行きましょう」
レイブさんの声で、門を通る。門を通るとき、上からおいおいと泣く男の声が聞こえてくる。
「おっさん、まだ泣いてる声が聞こえる……」
「あの人、ノリが完全に近所のおじさんって感じだったね」
「多分、常に酒が入ってるんだ。知らんけど」
「……お兄ちゃん、頑張ったの?」
「うーん……この世界で生き抜くには、自分が結構頑張らないとだからな」
この世界、いきなり危険地帯に飛ばされたり、想定外の危険が急にやってきたり、人とのコミュニケーション、言語の壁……色々と初心者に優しくないからな。グラフィックは綺麗だけど、ストーリーとバランス調整が終わってるクソゲー感は否めない。いや、ゲーム感覚ではやれないんですけどね。
でも、某ドラゴンとクエストするゲームも、最初のシリーズの方は、最初の町から少し離れれば強敵と遭遇してたし、実は良ゲーなのでは……。
「……そっか」
少し俯くように言うことり。なんでか分からないが、少し落ち込んだように見える。
しかし、俺もう既に四回ぐらい死に掛けてるって言ったらどうなるんだろうか。めちゃくちゃ怒られそうだから言わないけど。
門を抜け、里の中に入る。夕暮れ時で全体的に暗いからか、もう既に燭台に取り付けられた松明に火がついている。オレンジ色の光に照らされた家々。中には、魔法を駆使して、明かりを灯している家もある。
「帰ってきたのかい」
「ホリョウ殿! 雪狼の毛皮と肉があります」
「はいよ。調理場に置いときな」
レイブさんが視線をターニャさんに動かすと、二人は調理場へと向かった。ここからでも、大きな石造りの台が見える。あそこで素材を使って調理したり、毛皮の加工をしたりしている。
ホリョウさんは、残った俺たちに視線を向けると、目を見開いた。
「……おっと、これは可愛らしい眠り姫がお目覚めになってるじゃないかい。今日の世話は大丈夫って言ってたのはこのことかい」
「そういうことです。ことり、こちらがホリョウさんだ。この里のお母さん的存在で、ずっと眠っていたお前を世話してくれていた方だ」
「え、あ……ありがとうございます。
「うんうん。眠ってる姿もいいけど、やっぱり若い女の子は元気に動いてるほうが可愛いね」
「え、ええっと……」
「ほら、こっちにきて顔をよく見せてごらん」
ホリョウさんが手招きする。恐る恐るといった様子で、ことりが近づいていく。俺は腕を組んで仁王立ち。まあ、ホリョウさんなら悪いようにはしないだろうしな。
そして、ホリョウさんはことりの頭に手を置いて、撫でた。快活に笑いながら、言う。
「はははっ! 元気になってよかったねぇ! 頬にも赤みがついてるし、体は大丈夫そうだね。でも、私的にはもう少し肉が欲しいね!」
「う、うぅ……そうですか……?」
「いや、俺的には今がベスト」
「あん? 女の子はちったあ肉がついてる方がいいに決まってるさね!」
ことりの頭越しに、吼えるように言うホリョウさん。
「は? まあそれも否めないが、ことりはちょっと小さくて適度に細いのが可愛いんだろうが!」
「なに? 分かるけどね! やっぱり女の子は健康的なほうが男には魅力的に映るんだよ!」
「いや! 確かに一理あるが、それは若干アダルト寄りだ! ことりには純粋無垢な少女というイメージのほうが似合う!」
そう。夏の草原に、むぎわら帽子と白ワンピース。透き通るような少女。そんなイメージが瞬時に沸き立つのが、ことりだろう。
「なに……? ラード、私とやるってのかい」
「へえ? その言い草、ホリョウさんはやる気満々って感じですね。いいですよ。やりましょうか」
「も、もうやめてー!!!!」
両者に挟まれたことりが、叫ぶ。
見ると、すっかり赤面していた。肩で息をするほど、何かに疲れたらしい。
「こ、ことり? どうしたんだ」
「もう、お兄ちゃんなんか嫌い! クソカス! ノロマゴミニート!」
と言い、ホリョウさんの体に抱きついて顔を埋めてしまった。
その上で、ホリョウさんがどこか勝ち誇った顔で俺のほうを見ていた。
「な、なぜだ……納得いかねえ……」
「ふんっ!!」
「ことり。お兄ちゃんに何かされたら、私に言うんだよ」
「うぅ……ありがとう、ホリョウさん」
「いいさ。面倒みたからね。あんたはもう私の子供みたいなもんだよ……」
ホリョウさんから離れ、その袖をつまむことり。なんでだろう。全てが演技臭く見える。
俺をダシに友情を積み上げるホリョウさんを冷たい目で見た後、気を取り直して言う。
「ホリョウさん。今日の夜飯って……」
「ああ、日が落ちる頃にできるよ。後は煮詰めるだけだからね。今日は深雪兎のシチューさ」
「ああ、あれか。俺、あのシチューに入ってる氷解草が好きなんだけど、あれってどこにあるの?」
「ここから西の方向に行って、森を抜けたすぐのところにあるよ。探すつもりなら、雪がちょっと沈んでいるところを掘ってみな。雪の下に生えてるんだよ」
「深雪兎……? 氷解草?」
ことりが俺たちの会話を聞いて疑問の声を上げる。ああ、本当に話すことがいっぱいあるな……。
「飯の時間に、俺が話すよ。ホリョウさん、そろそろ……」
「はいよ。ことり、何かあったらいつでもここに来な。私は大体、ここにいるからね」
「うん。ありがとう、ホリョウさん」
「……やっぱり、あんたが元気に動いてる姿を見れて嬉しいよ。私は」
ホリョウさんは最後に、ことりの頭を撫でた後、調理場に戻っていく。
奥で、レイブさんとターニャさんになにやら指示を出している。
「……行くか。ことり、こっちだ。俺が今、この里で借りてる小屋が家だ。まあ、ちょっと二人で使うには狭いかもしれないけどな」
「あ、うん……なんか……なんかさ……」
「ん?」
ことりは、笑みをこぼし、言う。
「こっちの人たち……暖かいや」
「……そうかもな」
「私……他人にあんな風に優しくされたの、久しぶりだな」
「他人じゃないよ」
「え?」
「ホリョウさんは、お前のことを家族だと思ってるぞ。いや、ホリョウさんだけじゃないな。この里の人たち、皆暖かいよ」
「……そっか。なんか、良いなぁ……嬉しい」
上を見上げ、何かを想うように言っている。
気持ちは分かる。こっちの世界の人たちは、皆生きるのに必死だ。だから、助け合うことを是としている。お互いが支えあい、生きている。
独りになることは、ほとんどない。
歩みを進める。調理場の横にある、上へと続く階段のような橋に足をつける。
ギシっという木が軋むような音が鳴る。二つ分。
後ろから、怯える声が聞こえる。
「……うう……なんかギシっていったよ」
「大丈夫。いつも鳴ってるから」
「そういう問題なの……?」
そういう問題だ。もう既に先住民がいて、ここを何十年も使っているのだ。大丈夫。この橋は丈夫だ。俺はそう言い聞かせている。
木をぐるぐると、螺旋階段のように上る。途中、外の森の様子が見える。日が暮れてきて、オレンジ色の光が隙間から差し込まれている。
まだ、完全に日は落ちるまで時間があるな。そろそろ、ジヴェルさんとの剣の修行の時間が来るけど……ことりを小屋に置いて、一度ジヴェルさんのところに行って断りを入れるか。
やがて、上についた。縄のような柵があるが、それでもかなりの高さなので、下を見ると少し怖い。
「うわあ……すっごいね。どうやってここに建物を造ったんだろう」
「お、ことりは高いところ平気か?」
「ちょっと怖いけど、大丈夫」
「良かった。そんで、ここな。俺たちの家」
上ってすぐ、木の幹が枝分かれしている部分に建てられた小屋。全てが木で出来ており、火の扱い要注意。
とはいっても、長老の中にいる魔法使いの人が、この木々の上の空気に魔力を流しており、炎を感知したらすぐに水が顕現するようになっているので、仮に燃やそうとしても消化される。そんなことはやらないけど。
小屋の扉の前に立ち、扉を開ける。
中は、八畳ほどの広さ。天井には魔道具のランプがある。魔法を維持してくれる優れもので、俺の光魔法を入れて部屋を明るくしている。
中央と隅に布団。女の子用の制服……ことりのもの。加えて、壁に押入れがある。外から見れば分かるが、この小屋は、外に一部分突き出しており、四角形ではないのだ。そこが押入れの部分になっている。
押入れには、俺の冒険装備やらが入っている。今、里の人たちから貰った防寒具と、いつもの外套を着ているので、押入れの中には弩、篭手やらプレートアーマーやらの防具、後はインナーの服が入っている。ついでに、防具を繋ぐ革の当て部分も。後は、丸いちゃぶ台のようなテーブルも。
俺がこの小屋を寝るとき以外使ってなかったので、非常に簡素な室内になってしまっている。まあ、他に必要なものもないけれど。
「入ってみ」
扉の前から退いて、中を見せる。
ことりが中に入って、部屋の四方八方を見る。壁を触ったり、匂いを嗅いだり、押入れを開けたり。
それを見て、ひとまず俺も部屋に入る。後ろで扉が閉まった音がした。
「へえー……なんか、電球じゃない……なにこれ、光が浮いてる。すんすん……木の匂い。押入れは……あ、なにこれ。なんか金属の鎧みたいなのがある。……あ、私の制服……って、なんか布団の位置おかしくない?」
「真ん中のが、お前が眠ってた場所な」
「……私、眠ってたとかそういうの、分かんないんだけど……」
「ありゃ、言ってなかったっけか。まあ、それも後でな。とりあえず、ここが俺たちの家。二人だとちょっと狭いけど、我慢してくれ。なんならお兄ちゃんは野宿でもいいから」
「それはない。冗談でもそんなことしないよ」
ちょっと怒った風に言うことり。
「ま、例えばだよ。んで……俺はジヴェルさんって人のところに一回行かなきゃいけないんだけど……毎日、剣の修行をしてるんだよ。んで、その人に断りを入れに行くけど、お前はここで待ってるんだぞ」
「……それ、私も行っちゃダメなの?」
おねだりするように言うことり。あ、そっか。一緒に連れて行けばいいか。
「……おお、全く考えになかった。この部屋にいるのも退屈だろうし、俺の修行、見るか?」
「うん。気になる」
「ちょっと恥ずかしいんだけどね。毎回ぼこぼこにされてるから」
後ろの扉を開け、外に出る。ことりがぴょこぴょこついてきて、外に出てきた。
なんとなく、右手を突き出して魔力を操作して、部屋を照らす光魔法を消す。なんか、明かりがそのままだと何かを浪費してる感が半端ない。消灯するのが癖になっている。
すると、それを見ていた隣のことりが声を上げた。
「え!? 今の何!?」
「え? ああ、魔法だよ」
「えええ!? やっぱり、そういうのもあるんだ……! すごいすごい! お兄ちゃん、なんかできないの!?」
「お、おお……そういや、魔法を初見で見るときって俺もこんな感じだったな……」
ずいずいと顔を近づけてくることりを、肩に手を置いて抑えながら考える。
手っ取り早く魔法の魅力を見せるならなにがいいかな……。
「んー」
「はやくはやく!」
「そうだな……じゃあ、あの枝を見ててな」
と言って、里とは反対側に伸びているこの木の枝を指差す。
期待に満ちた目で、俺を見ていることり。目だけで、急かされているのが分かる。
もったいぶることもないので、右手を突き出して、詠唱を開始する。
『生命の源よ 切り放つ慈悲を 我が力を糧に 顕現せよ』
正統な詠唱だ。幾何学模様の輝く魔方陣が右手に生まれる。辺りに妖しい光が漂う。魔力が変換される証。
やがて、右手に水が生まれる。それは、波打つように魔方陣の中心で荒れ狂い、やがてひとつの水の刃へと収束した。弧を描くその水の刃は、その切っ先の方向を俺の右手を突き出している方向へと変えていく。
「ぉ、おお~!!」
『
魔方陣が一際大きく輝き、水の刃を射出した。弓矢のような速度で進み、その水の刃は俺が示した木の枝の先端を切り飛ばした。
自然を無闇に傷つけると、この里の人たちに怒られるが、この程度なら大丈夫だろう。多分。いや、気づかれなければいい。
魔方陣が段々と透明になって薄れていき、やがて消えた。
今日はじめての魔法だったので、少しだけ疲れたように感じる。息を吐くと、隣のことりが、喉の奥でイルカのような声を鳴らしている。
やがて、口を開いた。
「ん~~すっご!! 魔法だよ魔法!! ねね、どうやるの!?」
「んー色々と修行が必要でな。そんな簡単にできることでもないっていうか……まあ、俺が後で教えるよ」
「えー今がいい!」
「どの道、時間がないと無理だからな。明日にしよう」
「明日! 明日絶対ね!!」
「はいはい……」
やったーとガッツポーズを決める妹を見て、安堵する。
この世界での楽しみを見つけてくれて、よかった。それも、自分から。しっかり、生きようとしている。
まあ、今夜だ。今夜、いろいろ話そう。今は、ジヴェルさんの所に行かないと。あの人、温厚だから遅れても怒らないけど、剣を握ったときにより厳しくなってしまう。
「よし、行くか。修練場にいるはずだから、まずは下に降りないとな」
「うん!」
先導して、上がってきた木の橋を、降りていく。後ろから聞こえる木の軋む音が、どこか嬉しそうだった。
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