俺は俺であって本物や偽物とか関係ない。
俺はあの後早退し、ただベッドの中でうずくまっているしかなかった。
『今のお前は本物の山本慎二じゃねぇーんだよ。』
「あ–––––––ああああああぁぁぁっっ!!」
今思えば家族も妙に優しかった……それも俺が記憶を失ったからか?
なら今の俺の親は親であって親じゃない。
本物の山本慎二が猫を命をかけて守った結果産まれたのが俺と言う人格––––。
「ははははははは––––猫のおかげで俺が産まれたのか?………笑えねぇよ。」
当然、家族達も本当の俺に戻って欲しいだろうに気を使ってくれて………俺は恵まれない存在なのか?
考えれば考えるほど暗くなっていく。
そうだ。あいつに。黒白に勝つ方法を考えないと。
勝負と言っても団体戦だ。俺一人でどうにかなる問題じゃない。まぁとりあえず競技を確認するか。
体育祭の競技は全部でこんなけか。
女子50メートル走
男子100走
1年生大縄跳び
2年生ムカデ競争
3年生選抜リレー
綱引き
1年生全員リレー
2年生全員リレー
玉入れ
パン食いマラソン
3年生全員リレー
団対抗リレー
てか、クラス対抗リレー、名前は違うけどあったのか。
男女の50メートルと100メートル走はもうただ頑張ってもらうしかないな。
大縄跳びはとにかく団結力か?後なんだ?チームを率いるリーダーが必要だな。
ムカデ競争は–––––。
あぁ、考えても実際に成功してもらわないと意味がないな。もっと確実に勝てる方法を………
***
勝てる方法を考えたが、下手すると学校での俺の地位が失ってしまうかもしれない。
だがやるしかない。香織の好きな人と空の好きな人をバラされたらまずい。
俺がここまでやるんだ。黒白にも負けたら何か失ってもらわないとな。
本当の俺はこんな事考えるのだろうか?
もっと平和的に解決する方法を考えるのかな?なんせ、猫をかばって事故を起こしたぐらいだし。
でも俺は今の俺のやり方でやってやる。本物なんか知るか。俺にとっちゃ今の俺が本物だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます