第4話 旅の準備をします

 この国から出ていく事を決めた私は早速旅の準備を始めた。

 まず、この動きにくいドレスから動きやすい服に着替える為に衣装室へと向かった。

 此処にはドレスから平民の服まで色々ある。

 何故、平民の服まであるかと言えばお忍びで街に出る事があったからだ。

 私はシャツにズボンという長旅に適した服に着替えた。

 次は食料、食料庫に向かうと殆どは食い荒らされていた。

 ただ幸運にも保存食は残っていたので衣装室にあったリュックに詰め込んだ。

 最後に武器、武器庫に向かった。

 城の中を駆け回っている私は他人から見れば火事場泥棒に見えるかもしれないけど私だって必死なのだ。

 武器庫について武器を見定めて、持っていくのに邪魔にならないであろう中型の剣と小型のナイフ、それから猟銃を持っていく事にした。

 私は幼い頃は猟銃を使い狩りをやっていたのだ。

 学校で習った訳でなく、親戚の叔父に教えてもらったのだ。

 叔父は『女性も一人で生きていく時代が来る! 何かあったら自分の身は自分で守らなければいかん!』と私に護身術や格闘術、武器の使い方を教えてもらった。

 だから、私はそこらの公爵令嬢よりは強い、と自負がある。

 多分、この荒れ果てた世界でも私は生活していける、と思う。

「荷物はこれでいいわね。まずは領地に向かいましょう」

 まずは実家を目指す事にした。

 実家は王都からちょっと離れた場所にある。

 まずは領地の安全確認が大事だ。

 私は王都を後にして領地へと旅立った。 

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終末世界の悪役令嬢 こうじ @hirasaku37

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