第2話 焼け野原になってました
ベッドの下でガクガクブルブル震えてどれぐらい経っただろうか……。
外の様子とかは全く分からないけど、ぶつかる音とか鳴き声とか聞こえている。
空気的に明らかに『出てはいけない』感じだった。
それから暫くして漸く全てが収まったような感じがしたのでベッドの下から出てきた。
「外はどんな感じになっているのかしら……」
恐る恐る外を見てみた。
「うわぁ……」
焼け野原、一言で言うと正にそれだった。
お城は焼け落ちボロボロになっていた。
晩餐会が行われていた大広間は屋根が落ちて中が見えるけど人が倒れているのが見えた。
「街の方はどうなっているのかしら?」
外に出たいけど鍵がかかっているので、出れないし……。
ダメもとで扉を押してみたら意外にも開いた。
もしかして、鍵をかけていかなかったのかしら?
私は幽閉棟の階段を下りていった。
会談は特に異常は無いけれども、下に降りていくにつれて焼けた匂いがしてきた。
1階に降りて私は扉を開いた。
「これは……」
絶句してしまった。
景色は一変していた。
あったはずの建物が、いたはずの人がいなくなっていた。
あるのは壊れてしまった建物だった物と、魔物に食い殺された人だった物。
その表情からどれだけ恐ろしい目にあったのかわかる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます