第2話 五行陰陽説?!
『まぁ、あんた、いっぱい喋ったなぁ。
目眩って、辛いっていうもんなぁ。仕事は、何してんの?』
『ケーキ屋で、販売をしてます。』と、僕は答えた。
『立ち仕事かぁ・・・。甘い物、売ってんの。甘い物好きかぁ?ケーキよく食べるん?』
と、おばちゃんの質問は、続く。
『甘い物、好きですよ。ケーキも好きやし、ケーキ売ってるんやから、よくケーキは食べますよ。』
ここで、おばちゃんから予想もしてない事を聞かれた。
『あんた、冷え症やろ。太られへん体質。胃下垂やろ! あと、アレルギーも持ってるやろ?』
えー、図星。このおばちゃんは、何者なん?
驚いて、ポカーンとしていた。
『その顔は、おばちゃんの推理が当たったな、ハッハッハ。どや、おばちゃんすごいやろ。』
『おばちゃんとこな、
転職したい?
旦那が鬱で困ってる?
離婚したいけど、どうすればいい?
職場の人間関係で、悩んでる?
とかな、人生相談に来る人が多いやん か。
それでな、鬱陶しいそうな顔で来る人多いんよ。
もちろん、明るい顔で相談来る人も多いで。明るい顔で来る人らは、自分で決断できる人が多いなあ。それで、次のステップに移るタイミングを合ってるか?確認しに来てる人が多いかな。
鬱陶しい顔の人は、答えを全部教えてっていう気持ちで、来てるように感じる。
スパッと決断でけへん。
人のせいにしたがるというか・・・。
自分の人生やのに・・・誰かに決めてもらいたいような・・・自分で、決めたらいいのに。そう思わへんか?』
そう思う。自分の人生は、自分で決めたい。
悩んで悩んで答えが出ない時とかに、占いを使ったりするといいんだと、僕は思った。
『おばちゃん、なんで僕の冷え症のこととか、わかるん?そういう勉強もしてんの?』
『あー、それな。
おばちゃんな、整体師の友達おるねん。
その友達とこにな、病院行っても治れへん人来たりするんやって。
占いにも、病院行って治れへん人くるねん。
病院行って治れへん人が、私に何か憑いてませんか?ってくるねん。ハッハッハ。』
笑ったらあかんとこだと思う。
占いに来る人は、助けを求めてきてるのに。
そういう人からお金を頂いてる人なのに。
おばちゃんは、続けて話した。
『そういう人の話しをしてる時にな、整体師の友達から、東洋医学と五行陰陽説をちゃんと使ってみるといいよって、教えてもらってな。
人間の体の仕組みに興味持つようになったんや。
あれは、ようできてるで。ハッハッハ。』
僕は、自分の体の不調を少しでも良くしたいので、五行陰陽説というものにすごく興味を持った。
東洋医学は、漢方・鍼・灸。
そんなイメージ。
漢方は、保険効かないから値段が高い。
しかし、化学薬品じゃないから、カラダにやさしい。(保険適用で、漢方を処方してくれる医者もあるらしいが、そんなに多くない。)
『おばちゃん、その五行陰陽説ってやつは、どういうものなん?』
おばちゃんは、五行陰陽説の表を出して、
簡単に説明してくれた。
説明を聞いても、なんとなくしかわからない。一回、聞いただけでわかるものではない。
五行というのは、
木 火 土 金 水
《モク カ ド ゴン スイ》
と読むらしい。
地球上にあるものと、体内にある内臓や人の感情 体の器官 春夏秋冬 方角などを絡めて考えるものらしい。
『今日はな、時間がないから、これくらいでええやろ。
人間の体は、面白い。よく出来てる。あんたもその体の不調から抜け出したかったら、自分で勉強してみたら。
病院行っても、1時間とか待たされて診察は、5分くらいやんか。レントゲン撮って、MRI撮って、CT撮って。
異常があって、オペせなあかんものやったらオペ。
ひどい症状じゃなければ、様子みましょうって。
病院の先生は、神様ちゃうから、何でも治せるわけちゃうで。
病気したら、体調が悪なったら、食習慣と生活習慣見直さな。
あんた甘い物は、カラダに毒やで。
特に洋菓子な。
寝る前に飲み食いしたらあかんで』
そう言って、おばちゃんは、お客さんの来る時間が近づいてきたからと言って、私に帰るように促した。
このおばちゃん、色んなこと知ってるなぁと思いながら、おばちゃんの店の3階にある僕の部屋に戻った。
今度、おばちゃんが暇そうにしてる時、もっと体のことを教えてもらおうと考えながら、職場のシフト表を見ていると携帯電話に着信が入った。
彼女のマナミからだった。
まだ、付き合って3ヶ月。
今日、病院に検査結果を聞きに行くことを伝えていたので、心配してかけてきた。
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