第6話 ドライブ

アクセルを踏み込むと車は矢のように走った。オレンジの街路灯が次々と横切っていく。口の中は苦い。オーディオも切り、耳にはエンジン音とタイヤの摩擦音だけが響いた。染めたての髪の色にも飽きてしまった。住み慣れた町にも。色も音も光もいらない。真っ直ぐ伸びる二車線の国道を、ただ走っていく。

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