第3話  コンビニ人間を読んだ

ある人に、

「あなたは絶対この本を読んだほうがいい、感動するから」

と言われて読んでみました。

確かに、ゲストハウスに英語版のこの本が置いてあったりして、世界でも大人気なんだなあと思って興味を持っていた部分もあったのですが。


一読してみて。

普通に面白かったけれども、感動まではいかなかったかもしれません。

知人は何を思って私がとてもこの小説を気に入ると思ったのかは不明ですが、

ものすごく共感! という風ではありませんでした。

ただ、作中に「結婚してる人や就職してる人が普通、それ以外は変」という考え方に違和感を覚えるのには、同感。

私の周りにはあまりそう強く言う人はいないのと、親は言いたいかもしれないけれどもそこは適度に距離を置いているのもあるので……まあそんなに被害は受けていませんが。


十年近く勤めに出ていて、最近つくづく思います。

大学を出ているとか正社員とか、確かに統計を取ればそういう人はしっかりしている・信用できるというデータはある程度は出てくると思うのですが、

その統計から外れた誤差の部分にあいるであろう人が、どんなにいい加減なのかをあきれるくらいに見てきたので、結局は信用できるのは自分のものの見方だけなんだなと思います。


彼女が、コンビニの仕事に誇りをもって、プロ意識をもって働いているんだったら、そこらにいる名前だけ正社員よりよほど偉いし、人生も充実しているはず。

友達になったり仲良くできるかどうかは別ですか。

それに、これって対象がコンビニだってだけで、職人さんがプロ意識を持って仕事に打ち込んで作品を作るのと、意識や生活はそう違わないんじゃないかな? という気もします。

お金や世間体にとらわれずに、好きなことを続けて、それが世間の役に立ってるんなら、周りからとやかく言われる筋合いなんてないんじゃないの。

ただ、作者がただそれだけを思って書いているのかどうかは、ちょっと違いそうですけどね。

そんな感じでした。

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