#276:閾値で候(あるいは、羅列シークエンス/誰そ彼)
<『着手ボタン』は各陣地中央にひとつずつ、そして
長々とサイノの「細則」とやらは続いている。単純に馬上の者を地上へと落とせば良いと認識していた私だが……何かがまだありそうである。
<……中央を割る
なるほど、というほど
明らかに遠近感の狂うそのようなモノの装着強要も、何らかの思惑によるものなのか……あるいは私も徐々に把握してきているこの「ダメ」という磁場における様式美的なものなのかも知れぬ……だが。
「……」
片側:緑の視界には、さらに様々な情報がこの瞬間からも、もたらされて来ている……試みに姫様の後ろ姿に焦点を合わせてみると、その華奢でありながら完璧な
<No.7-1:アロナコ:161cm/48kg:B89(G)W57H84:アイカラー;ヘイズル:スキンカラー;アンバー:ヘアカラー;レイヴン:Uヘアカラー;ビスタ:エリオラカラー;ペールクリーム:ニポォカラー(ノーマル);パウダーピンク:ニポォカラー(エキサイト);フィエスタローズ:レビアマ……>
数値の羅列は上から下へと流れるように消えていくので全てを読み取ることは出来なかったが、何か非常に重大なる情報が含まれていた気がして気が気でならぬ……しかして、
<シシザノキョウノウンセイハチュウキチ/ラッキーカラーハアオミガカッタヴァンダイクブラウン/オープンテラスノアルカフェデステキナデアイガアリソウ……>
速すぎて読めぬ。そしてなぜ
<
最後に示されたその数値は、何故か気になり頭の中に貼り付くのであった。己のも確かめようと自分に焦点を合わせてみる。
<No.7-4:ジローネット:189cm/81kg:サイズ(平常時);12.2cm;サイズ(臨戦時);21.2cm:(太さ);スゴイ:(硬さ);超スゴイ:(瞬発力);半端ナイ:(持続力);鬼……>
しかし何故か私のあまり読めぬ
「……」
後ろを振り向いたその姫様と目が合う。と同時に、見るな、と冷たきも熱を孕んだ押し殺し声でそう制される。と思うや焦点が合ったのか、私の顔と股間あたりに交互に視線を走らせながら驚愕の面持ちになられると、21えぇ……鬼えぇ……のような掠れ声で呟くと、その御尊顔を火照らせるのであるが。いったい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます