♫244:清濁ですかーい(あるいは、諸人/こじれて/ませりがせり)
▽
この「法廷」を取り囲む
微妙などよめきの中でも、その座り姿はぶれない……つまり主任はどうやら読み切っている。
「……」
相手方、「青年くん」の、
青年くんのそれを示す「赤色」の波形は、確かにぶれてはいない。ということは彼は「
いろいろな技巧やら手段やら反則すれすれの裏技やらがあることをもう私らは知っているわけで。それを加味していくと、必ずしも青年くんのDEPが、「偽」ではないと断ずる事も出来ない。ううううん、ややっこしいなあ……
運営のやつらが、そんな「抜け道」もあるってことを周知させた上で、その「場」での駆け引きを打て、と私ら対局者に言ってきているようで非常にむかつく。あんたらの思い通りにそうそうなるとか思ってんじゃあねえぞぉぉぉ……
とは言え、私は初戦は傍観者。パートナーたる賽野主任に委ねるしかないわけで
私から見える主任の出し手は【F】。
ひとつわかったことがある。
「
針は揺れるのだろう……
それを制御する「手」、それもあるわけだから、波形を額面通り受け取るのはいささか危ない。でも、おいそれと「制御」できるものでもないことも知ってるから、やっぱり「波形」は重要、なんだろう。いやそうか?
はっきりと運営の術中に嵌まってしまったことを自認しながらも、私は何とかこの場を司る何らかを把握しようと、主任のDEPに耳と意識を全力で傾ける。と、
<……私は、実は女だ。だが心は男。その
え、ええー!? そんな嘘丸出しのDEP、なんでまた。わからない……主任の真意が。てかどうなっちゃうの、この諸々ッ!?
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