第2話 俺にとっての理想の脱出方法とは?

 あ・・・今自分の事を「俺」じゃなくで「僕」って思ってしまった。らしくないぜと俺は思っていたらその縦ロールタイプのツインテールの美少女が話しかけてきた。俺の容姿を見て「へぇ~ふ~ん~。あんたみるからにTheオタクって感じよね~。まぁ・・・4組であんたを見かけて私と同じ様な価値観的なのを持っているなと感じてたけど。あの一言を聞いて確信に変わったわ!」。それを聞いた俺は驚愕した。そして今気づいた。こんなギャルゲーやラブコメに出てきそうな美少女が俺・と・お・な・じ・ク・ラ・ス・だ・と・い・う・事・に!。ふと思った、何故俺はこの子という存在を高校2年間の間に知る事がなかったのか?と。いくら今までクラスが違うとしてもこの子は美少女だから学校中で噂なりあって、俺の耳にも入ってくる筈というぐらいなのにこの子の名前は噂もされていない。

俺(ハイジン)「ぼ・・・僕と同じクラスだったんだ。あなたは・・・。」

美少女 「な!?何をかしこまってるのよ!あんたもこの学校生活がつまらないと思っているんでしょ!なら簡単じゃない。私があんたのギャルゲーやラブコメみたいな美少女役になってあげなくもないけど!」

俺は再び思考停止をした後に「はぁ~・・・はぁぁぁぁぁぁぁんんん???」。俺はかなり困惑したがマジでこれは萌えの神様が俺の為に現実世界にて与えてくれた唯一無二のチャンスだと思った。これで俺が「Yes! My Girlfriend!」と縦ロールタイプのツインテールの美少女に言ってしまえばつまらない生活から見事に脱出して充実した現実的なギャルゲー的生活を送れる。よし!言うんだよ。告白するんだよ!と思ってはいる物の、緊張し過ぎて言葉が出ないという試練イベントが発生した。こんな時にヘタレってる場合じゃないとわかってはいても発言が思う様にできない。くっそぉ~と思っている時に「あ!そうだ!言っておくけど私の名前は・・・」と美少女が自分の名前を声に出す前に何故かはわからないが俺が声を出していた。「モエツイ!」と。その発言に対して今度は縦ロールタイプのツインテールの美少女が「は?」と予想通りの返事が来た。とっさに発言してまった俺の言動を誤解だと修正しようと思って「あ!ご・・・ごめん。」ととりあえず謝った。すると「な・・・何よそのあだ名。べ・・・別に気に入った訳じゃないんだからね!」と頬を赤くしながら言っていた。その光景を目の前にした俺の気持ちをセリフにするならば「うほぉおぉぉ~い!何これめっちゃ萌えるンですけ~どぉぉぉ!」。

 その後の展開としては俺ことハイジンと縦ロールタイプのツインテールの美少女ことモエツイは付き合ったという展開にはならず、連絡先を交換してまずは友達的な関係から始めようとなった。そう、結局俺はヘタレなのだ。見事に自らフラグをへし折ってしまった(泣)。日付は次の日になり遅効しない程度の時間に3年4組の教室に入り、いつも通り自分の席に座って寝ようとした寸前に「おはよう!ハ・イジ・ン・君。」と聞こえた。俺は嫌な予感がした。そしてその予感は的中したが、俺(ハイジン)「あ!おはようです。え~とあなたは。」

俺はモブキャラ兼人見知りだからクラスメイトの名前を数人程度しか知らないが為に数少ない数人程度の名前を頭の引き出しから探ろうとしたら

モエツイ 「あ!あたしよ!モエツイよ!モエツイ!」

俺(ハイジン)「あ~!えっ!」

そう、モエツイは髪型が縦ロールタイプのツインテールではなく片目が隠れるくらいのロングヘア状態だったのだ。その容姿を見て俺は確信した。何故にこの子の名前は噂もされていないのかと何故俺はこの子という存在を高校2年間の間に知る事がなかったのか?を。モエツイが縦ロールタイプのツインテールの状態ならば片目が髪で隠れていなく全面的に見えるし、その状態の時の方が元気そうでハキハキしている。ここまで来ればおわかりであろう。モエツイは普段の学校では猫を被っているという事を。「モエツイさんは普段はこんな感じなんですな。」と思った事を素直にそして慣れ慣れしくない感じで言ったら「なんか嫌だな~。ハイジン君は私とは慣れ慣れしくしてよ~お願い。昨日はあんなに積極的だったのにぃ。あたしはハイジン君にとってギャルゲーやラブコメみたいな美少女役でしょ!」。まだその話引っ張っるのかよ(汗)と同時にうれしいと俺は思いながら返事的な言葉を発言する。「わ、わかった!馴れ馴れしいようにするから!声のボリュームを小さくな!それとモエツイは普段はロングヘアなんだなぁ。」と会話をしている最中に主役的なクラスメイトの女子から俺(ハイジン)とモエツイに対して「お~!何々ぃ~!?ハイジン君と同じクラスメイトの女子(モエツイの事)が会話してる。もしかして成立だったりしてヒュ~ヒュ~。」明らかに冷やかしに来たのだ。モエツイは弱々しい感じで「あ、あの。やめて・・・いただけませんか。」と発言した。それに対して主役的なクラスメイトの女子は「何言ってんの、めでたい事なんだから広めるべきじゃない~。それにこんなおもしろそうなネタ・・・」。「ちょっとまって下さいよ。今なんて言いました?おもしろそうなネタですと?何でそういう事になるんですかね?それに俺はこの子と会話をしているだけですよ。茶々入れるのやめたらどうですか?」。決まった・・・モブキャラの俺が言ってやったぜ!と心の中でガッツポーズをした。すると主役的なクラスメイトの女子は「うっ・・・」という感じになり俺(ハイジン)とモエツイから離れていった。どうにかなったようだなとホッとしていると熱い視線を感じた。その視線の正体はモエツイからである。「か・・・カッコイイ~。」と小声で言っており、俺がモエツイの視線に合わせた途端にモエツイが視線を逸らした。ゴ、ゴホン!とわざとした後、「い、今のはつい出ちゃった言葉というか・・・ハイジン君はヘタレな所が多いから私が直々に褒めただけだからねっ!」と少なくとも教室内に聞こえている声のボリュームでモエツイは言った。直後、沢山のクラスメイトが揃えて


「オタクのハイジンに春がきたZEEEEE(ぜぇぇぇぇぇ)ーーーー!!!!!いまのセリフはもう成立してるよなぁぁぁぁ!」。


なんと言う事だ。公開処刑レベルの冷やかし騒動になっちまった。あまりに短時間で事態の規模が大きくなってしまったのと、モエツイの発言は明らかに俺に対してのツンデレ的な好意であると周囲に受け止められてもおかしくない為、俺は事態の収拾をやめた。これが俺にとってベストなつまらないと思う学校生活を脱出であり、理想のギャルゲー的ライフなのか?と。

 この3年4組で突然発生した冷やかし騒動の様子を廊下から覗いていた人物がいた。ハイジンのオタク友達であるゴロ氏である。そして廊下から俺(ハイジン)とモエツイに向かって


「ハ・・・ハイジン氏がおんにゃにょ子とはなちてうぅぅぅーーーー!!!」


おい、そこかよ。と思った俺であった。


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