第11話 キミの名は…。
2人で考えているとアネラさんの方にメールが届いたようです。
アネラさんは僕の方をチラッと見てから。
「デート中♡返信っと♪」
「デート?」
「あははは♪マイが慌ててる♪」
「質が悪いですね…。」
「OK~♪相手も連れて行くから待っててね♪っと。」
「…。」
「それじゃあ行こうか♪」
行こうかと言われてまた手を引かれてギルドを出ます。
パピヨンと狸が後に続きます。
「依頼は良かったんですか?」
「ん?良いの良いの♪良さそうなのなかったからね♪」
アネラさんはそう言って繋いでいた手を離して、腕を組んできます。
「え?ちょ、ちょっと…。」
「えへへ♪」
ゲームの中でも可愛い子に腕を組まれるのは悪い気はしません。
胸の感触は感じませんが、それでも嬉しいと思うのは男の
そのまま入り口の方へ進むとマイさんとユイさんが待っているようでした。
「はぁ~男をナンパしてデート中って言ってたお相手はクラウドくんだったのか~…。」
「そんなことだろうとは思いましたけど…。」
「それよりも、これ!これ見て。」
「ん?どれ?」
「何ですか?」
3人娘は集まってアネラさんが何かを見せています。
「キャー可愛い♪」
「癒されますね。」
「でしょ♪でしょ♪」
女三人寄れば
ひとしきり騒いだ後に皆さん僕に手を合わせて…
「「「ごちそうさまでした。」」」
と言われました…何でしょう?決まり事なんでしょうか?
「それで特に良さそうな依頼が無かったから…
クラウドくんと一緒に散策しよう♪ということに変更しました。」
「ナイス♪」
「グッジョブ。」
「でしょ~。」
よく分かりませんが仲の良い3人組の様です。
「クラウドくんは何処か行きたいとことかある?」
「行きたいとこですか?それならホームに1度戻っておきたいです。」
「ホームに?」
「はい、たぶん餌が育ってると思いますから、確認しておきたいんです。」
水が無かったから、だた種を植えた状態でどうなっているのか…ちょっと気になる。
「クラウドくんのホームって何処にあるの?」
「森の近くです。」
「それなら、そのまま森を散策しよっか♪」
「賛成~。」
「森…リス♡」
ユイさんはリスが好きなのかな?
ということで、ホームに向かうことになったので、街の入り口を出たら横から衝撃が来ました。
痛みとかはありません、衝撃だけです。
確認するとパピヨンが僕に飛び掛かったようです。
「あれ?昨日の…パピヨンかな?」
と僕が問いかけると「わん♪」と一声鳴きます。
「クラウドくんはパピヨンと縁があるのかな?アニマリートは…そっち子だよね?」
「はい、卵から孵化した僕のアニマリートです。」
と言ってる間に、アニマリートのパピヨンと僕に飛び掛かって来たパピヨンはお互いの臭いを嗅ぎ合ってます。
「この子をテイムしてあげたら?」
「そうですね♪」
その提案に乗って僕はテイムを発動させます。
楽し気な音楽と一緒に文字が表示されます。
「出来ました♪」
「「「良かったね~♪」」」
と言いながらテイムしたパピヨンを3人は撫でてます。
「次はこの子のと今テイムした子の名前を付けてあげないとね♪」
「そうだよね、2匹とも同じパピヨンだからね。」
「雄か雌かを確認しないといけませんね。」
「「えっ⁉」」
「え?」
「…もしかしてギルドの入口でその子とじゃれてたのって雄か雌か確認しようとして……とかじゃないよね?」
「え?そうですけど?」
「……。」
「それであの癒しが出来上がったのか~。」
「え?」
「アニマリートはステータスが見れるから、それを見たらすぐに分るよ?」
「え?そうなんですか?」
「うん。」
そういえば…アニマリートを手に入れてから直ぐにギルドを出て、あれだったからな~、特に確認とかしてなかった…。
そう思い、すぐにメニューを開けばNewの文字とアニマリートという項目が表示されていた。
「あっ…有りました………2匹共、雌です…ね。」
「そっか…クラウドくんはハーレム王を目指すんだね…。」
「なんですかそれは!目指しませんよ!」
「あははは♪いきなり女の子2匹だからね…つい♪」
「ルリとウラナミ…。」
「え?」
ユイさんがボソッと呟きます。
「ルリとウラナミ…あっ!ルリウラナミシジミですか♪」
「良く知ってたね…。」
「何それ?」
「私も知らない。」
「沖縄などの以南に居る蝶の名前です。」
「はぁ~蝶は蝶としか思ってなかったよ。」
「私はモンシロチョウとかぐらいかな?」
「クラウドくんは良く知ってたね。」
「西表島の特集か何かで見た気がします。」
「ああ…行ってみたいよね~西表島。」
その言葉を皮切りに3人は旅行の話に花を咲かせてます。
「折角だから、最初の子がルリで今テイムしたのはウラナミっと。」
「「わん♪」」
2匹共気に入ってくれたのかは分かりませんが、嬉し気に一声吠えてくれました。
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