第7話 神秘薬草

 俺はアクトと言う少年に包帯を巻いてもらい、HPは徐々に回復していった。


「上っていく前に、寒いから装備でも作りたいなぁ」

「鍛冶スキルを持ってないといけないよ?」

「習得するかぁ」


 メニューのスキル内のスキルツリーからスキルを探す。現在のスキルポイントは10P。習得には5Pかかった。


「生産」


 いつも通りの画面が現れて、生産可能なものが表示された。黒狼ヘルム、黒狼ハーフメイル、黒狼レギンス、黒狼ブーツ、影狼ロングコート、影牙剣を作成して一括装備をする。

 真っ黒な装備で長い銀髪の髪に似合いそうになかったが、見た目より強度。ロングコートは足まであるほど長く、フードもつけてある。影牙剣は刀身も含めて真っ黒だ。他は動きやすそうな装備だった。


「すげー。何で習得してるんだ?」

「これは必要かなぁーと思って…」

「ふーん。何か隠してるね?」

「いえ、何も隠しておりません…」

「まぁいいか」

「んじゃ、上がろうぜ」


 立ち上がり、緩やかな傾斜を上って行く。設定画面を見ながら歩いてると、AR表示ON・OFFがあった。それをONに切り替えると文字がたくさん浮かんだ。

 右を見ると眩しく光る鉱石があった。その鉱石は〈太陽結晶〉と言う光る鉱石らしい。

 左を見ればただの草の様にまぎれた〈神秘薬草〉があった。見た目は草。能力はHP全回復。とっておいた方が良さそうだ。


「アクト。右の鉱石を掘ってくれ」

「了解」


 俺は薬草を取って、ストレージへ収納する。

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