第2話 始まり

「お目覚めになられましたか?」


 眼を開けると金髪碧眼のメイドの膝枕の上だった。


「貴方は…?」

わたくしはジャンヌ=ダルク。女神さまの指示を聞いてやってきたメイドでございます」


 確かに言った通りのメイドだ。胸はカボチャサイズの。


「鏡をご覧になりますか?」

「ああ」


 等身大の大きさ程の鏡が持ってこられ、俺を映す。身長約165cmで髪は膝まである銀髪、目は水色だ。頭には猫の様な耳があり、ふさふさの尻尾。どちらかと言うと狼系統の尻尾に近い。


「因みにここは?」

「中央宿でございます。隣の建物が冒険者組合です」

「現在額は?」

「1,000クレジットです。クレジットとはこの世界の通貨単位でございます。」


 視界は面白いことになっていた。ゲームの様な表示で、ミニマップはないものの、HPやMP表示、現在日時、メニューアイコンがある。メニューを開けばいかにもRPGと言う感じのものばかりだ。設定、ステータス、アイテムストレージ、装備一覧、スキル一覧等があった。

 先ずはステータスの確認から行った。


――――――――――

フェル=クレンシア 男 流派〈我流〉

Lv.1 年齢15歳 無職 所持金1,000クレジット

HP10,000

MP26,500

筋力1,050

防御力970

瞬発力30,000

幸運10

――――――――――


「しゅ、瞬発力と幸運の差が激しすぎだろ」


  続いてはスキル。スキルにはユニークスキルとノーマルスキルがある。スキル一覧を表示してみた。


――――――――――

スキルポイント0

〇ユニークスキル【魔装】…モンスターの魔石に手を触れて、そのモンスターの鱗や牙などを自分の体に装備する。


〇スキル

【メイド使い】…メイドに指示を出せる。

――――――――――


「一旦、冒険者登録しようか」

「承知いたしました」


 俺は扉へ歩くとメイドが開けてくれる。宿屋を出て、組合の受付へ行った。

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