夢か現か

『夢か現か』について

はじめまして。

作者の朋と申します。

普段はTwitter上で#呟怖という短編怪談や

長編の創作怪談、

お聞きした実話怪談を書かせていただいています。

怪談や幽霊話は好きなのですが、

自分自身で体験したことはあまりありません。

私と同じく、ホラーやオカルト好きな方なら

お分かりいただけると思うのですが、

好きなのに体験したことがないと

ただ傍観しているだけで仲間に入れない

歯がゆさというかもどかしさのような

ものを感じてしまいます。

何か怖い体験しなかったかな…

なんて記憶を辿っておりますと

ポツポツと思い出すのですが…。

どれも、

勘違いじゃない？

寝ぼけてたんじゃない？で

すまされてしまうような淡いものばかり。

それでも、かりそめだとしても

怪異の住人になりたい私は

それを貴重な不思議体験として

胸のうちに大切にしまっておりました。

誰かに言っても笑われるだけだろうと。

ただ、小説を書くようになり、

このしまっておいたものを皆様にお伝えしたら

どんな反応をするのだろうか、

そんな愉快犯のような感情がふつふつと沸いて

早く出せとはやし立てるのです。

ですが、それらを実話怪談として書き綴るにはあまりにも粗末なものばかり。

そこでその押さえ込んだものの発散の場として、

『夢か現か』を作りました。

ここに書かせていただきますのは

「なんか、変だったな…。」

「変な夢をはっきり覚えちゃってるな。」

人によっては

「いやいや、それは勘違いでしょ。」

「ただの夢でしょう？」

と否定されてしまう危うさをもった

誰かが実際に体験した不思議話です。

「こんなことあるんだな。」

「この人はそういうことを怖いと感じたんだな。」

なんて具合に楽しんでいただければ幸いです。