第2話 住居費等

今までのフィリピンでの住居費だが、前にも書いたがマニラのコンドミニアムの家賃が1ベッドルームで2万ペソ。管理費を入れて23000ベソ。

 その後に引っ越した、マニラから車で30分程のカビテ市のアパートが月に6000ペソ。

 2ベッドルームで駐車スペースも有ったが、雨季には何度も洪水のようになり外にも出られなかったので、同じカビテでも、もう少しマニラから離れた水害の無い場所に家を購入した。

 長屋式のタウンハウスと言うやつで、1階がリビングと水回りで2階にベッドルームが2つ。1ミリオン(100万)ペソだった。日本円で約220万円。駐車スペースも有ったので車も買った。マニラまでは空いている時間なら40分程で行けたが、渋滞の時間だと2時間も掛かってしまい参った。


 その後、いろいろと生活の事情が変化し、パラワン島に住み始めた。街に近い1DK、約25平米のアパートで家具付きで月に1万ペソ。エアコン、冷蔵庫、テレビが有り、中々快適だったが朝早くから隣人が煩くギブアップ。

 街から7キロ程離れた場所にボロ屋付きの土地を購入。広さが90平米のローカル向けの分譲地だ。価格は約30万ペソ。約66万円だ。近所にはサリサリストアと呼ばれる何でも屋が多数あり、米や野菜、調味料などは簡単に手に入り、魚売りが毎日来る。

 大きなショピングモールまでもバイクで5分で行ける。

 家を買ってから2ヶ月間をリノベーションに費やした。セメントを捏ね鉄筋を曲げ、ブロックを積み屋根の穴を塞ぎ、水道を引いてキッチンを作る。

 リノベーションに掛けた費用が約10万ペソ。始めの3日間は大工を雇ったが、バカなので首にした。

 リノベーションしたローカルハウスに10ヶ月住んだが、余りにも自由に虫達が出入りするのに我慢が出来ずに新築を決意する。日本風に言うと1LDKの小さな家だ。工務店の様な所で見積りを取ると34平米のコンクリート作りで90万ペソ(約200万円)・・・高い。

 節約するためには、まともな大工を日当ではなく完成までの契約料金で雇い、材料は大工の棟梁と打ち合わせしながら自分で買いにいく。ブロックが1500個で鉄筋が200本でタイルが120枚・・・と、いうようにこっちが計算しないとフィリピン人は算数がからっきしダメだ。

 コンパネや鉄筋を切ったりする作業も手伝った。彼らは電動工具を持っていないので鉄筋を一本切るのに3分も掛かる。サンダーで切れば3秒だ。

 そうやって時間と金を節約し、小さいが理想の家が完成した。費用は60万ペソ。30万ペソの節約に成功したわけだ。駐車スペースが2台分有るが、今はバイクしか持っていないので犬が走り回るスペースが広々としている。

 フェンス等、何だかんだで土地代も入れて110万ペソ(240万円強)が掛かった家で今は快適に暮らしている。


 外人がフィリピンで快適に暮らしていくには周囲が貧しいエリアでは無い事が重要。確実なのは、家賃の高いアパートかも知れませんね。隣人がどんな人かも大事。

 アパートなら、もし嫌になったら引っ越せばいいことだし。


 現地人に溶け込める自信が有ればローカル向けの分譲地。周囲の住民に受け入れて貰えれば快適に暮らせるし治安の問題も無し。

 お節介な位に親切な人には参ってしまうけど、昭和30年、40年代の日本の雰囲気が楽しめます。

 

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