章末次回予告 『運命を決定づけた一日』

 ……あれ、もう始まってる?

 あ、ほら、早くアナウンス音入れて!


 ピンポンパンポーン(アナウンス音・開)。


 ぁー、あー……よし。


 本次回予告は章末次回予告です。

 章末次回予告は本編主人公里神空太郎のスキル【次回予告】に収録されません。

 また、次回予告のみでお送りするため本編と文体が異なる場合があります。

 ご了承下さい。


 ふぅ……って、音、音!


 ピンポンパンポーン(アナウンス音・閉)。


 まったく、ちゃんとやってほしいよ。……あ!


 んん。


 やぁ! みんな、キーナだよ!

 今回の章末次回予告は僕が担当するよ。

 え? 僕が誰かって? あっははは。やだなぁ、さっき本編に出てたでしょ?

 あれ……え!? ちょっと待って。

 うん、お願い少し待っててくれる?




 嘘……出てない。そんな、嘘でしょ?!

 ごめん、もう一回だけ待ってて。




 出て……ない……。

 どうしよう、ネタバレしちゃった。

 って、僕の名前だけだし大したネタバレじゃないか。姿も映ってないし。

 それに次回予告って、そういう側面もあったりするから大丈夫だよね。うん、大丈夫大丈夫。


 うん、じゃあ気を取り直して次回予告を——え、尺が足りないから巻きで? そ、そんなぁ。


 次回! 第零章、虎人族の郷ドールフトラッヘン第一節『運命を決定づけた一日』!

 ざっくり言うと、ご飯食べて、身の振り方考え、ちょっと運動するだけだよ。


 え、もっと気を引く言い方にしろって?

 それに巻き過ぎって……巻きでって言ったのそっちじゃんか。まったく、もう。仕方ないなぁ。


 んん。


 少年が目を覚ましたのは虎人族の家だった。

 目を覚ました少年を待ち受ける驚愕の食事とは?

 少年が衝撃的な出会いを果たした少女を狙う存在とは一体誰なのか。

 もう一人のヒロインの登場。

 そして、ぶつかり合う二人のヒロイン。

 孤独を感じていた少年が、彼女ら家族達の優しさに触れ下した決断が彼らの運命を決定づける!


 次回! 『運命を決定づけた一日』!

 少年よ、君の選択が運命を決める。





 ふぅ、良い声でカッコつけて喋るのって疲れるんだよね。そうそう、本編確認したけど本当に僕まだ登場してなかったよ。びっくりだよ。それに本編ははたから見ると小雉撃ちした後ボーッと歩いてたら轢かれるって、ただの事故じゃん。


 あれ、嘘?! まだ撮ってる!?

 尺が無いって言ったのに!

 もういい、ネタバレしてやる。

 僕が登場するのは————

 あぁもう、喋れなくしてあるとか卑怯だよ。


 それじゃあ最後にもう一回、次回予告しとくよ。


 次回『運命を決定づけた一日』

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