私という悪夢



さて、キレイな話は一旦これくらいにして、私がいかにひどい人間であるか、正直なところを書こうと思う。


私は食後皿洗いを手伝ったりするし、洗濯物を畳んだりする。でも、実はひどいヤツなのだ。

運転できない妻のために時間を見つけてはスーパーまで車を出すし、夫婦喧嘩もしない優しい男だが、やっぱり私はひどいヤツだと思う。


第一に、

私は人前に出るのがひどく苦手で、妻に結婚式と披露宴をやってやらなかった。

とても優しく、奥さん孝行だが、これは本当に酷いことをしたものだと思う。でも、披露宴なんてやっていたらストレスで死んでしまったかもしれない。


第二に、

妻の母親の葬式にも、父親の葬式にも行かなかった。妻の実家が遠くて、何日も休みを取って行かなければならないため、葬式をさぼった。本当にひどい話だと思う。


なんだか懺悔のようになってきたが、私は母親に対してさえ、ひどい感情を抱いている。

年老いた別居中の母親を、時々ランチに連れて行ったり、喫茶店に連れて行ってやる、一見孝行息子なのだが、実は母親とは、昔から、ねじれた、小難しい関係で、とっくの昔に母親を許しているとはいえ、適当なところでポックリ逝って、お金でも残してくれないかと、そんなことを望んでいる男なのだ。


私を深く知らない人々は、ステキな優しいダンナさんなどと言う人もいるが、これが本当の私の姿なのです。

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