第121話 2020/01/28/火 ドキドキしちゃう。

 もう、スコちゃんがかわいすぎて溶ける……。

 今日は、むっちゃキュートなスコちゃんを見つけたの!

 なんか、夢中で遊んで、笑った。


 キッチンにはスコちゃんが出入りできるように、隙間を開けてある引き戸と、リビングには最近鍵が甘くてノブを回さなくても、とんと押せば開いてしまうドア。

 キッチンとリビングがつながった部屋に、この二つがあるのだが……。

 この寒いのに、風通りよくする理由はないから、いちいちドアは閉めてます。


 廊下側から押し開けるドアなので、こちらが開いているときは、十中八九スコちゃんはリビングにいる。

 スコちゃんは開けたドアを閉めないから(うそ。実は一回だけ閉めてるのを見たことがある)リビングに風が入ってくるときはスコちゃんが部屋にいる。

 で、なんで笑ったかというと、スコちゃんがめちゃ変なことを披露してくれるのだ。


 バーンっとドアを脚で押し開けたと思うや、だだだ、じゃない、しゃかしゃかしゃかーっとソファの方へと走っていって、カバーの下へズボッ! 



 あれ?



 スコちゃん、おしりが出てます……。

 頭隠して尻隠さずよ?

 って言って―……おしりをさわさわって触ると、無言で奥へ奥へと入っていく。


 ソファの下を掃除したのは大みそかが最後よ! むっちゃ埃っぽいじゃないの。

 たいへんたいへん。

 私はカバーをめくったり、ねこじゃらしを振ってみたり。


 出てきてくれたけど……おんなじことを何回もするの。

 一回目でケホケホ咳をしてたじゃない。

 心配したんだから、もうおよしになって;;



 追いかけっこは終わらない。



 キッチンの引き戸から廊下を覗く私。

 びくっとオーバーアクションな私の猫。

 しゃかしゃかしゃかと廊下をひた走り、階段の方へ。


 でもね、吹き抜けの階段だから、上からは丸見えなんだわ。

 で、覗くとスコちゃん、ジッとこちらを見上げている。

 私が動かないもんで、階段をまた駆け戻ってきて、柱に抱き着いたり、洗面台の隅にあるゴミ箱の裏に隠れちゃったりして! おや~~? どこいったの~~? ってゴミ箱をどけたら、しゃかしゃかしゃかって子供用の踏み台の下へ入ってね、前脚二本としっぽだけだしてカメみたいなの! スコ、ちゃ……ん?



 えーと。



 前はこんなこと一回も見たことないから、なんの即興コントなのかと疑ったわ。

 けど、かわいいからとっさにリビングに取って返して3DSを構えた。

 でも、もうスコちゃんはリビングに素早く移動していた……おしい。


 他にも、ソファの影で、目を光らせていたので上からのぞきこんだら、ジャンプ&パンチしてきたり、居場所がすっかりわからなくなって、どこー? って唱えるのをやめた時、ソファのカバーの下の方でもそもそ動いていたりして、おかしい。



 それを何度もやったの、なんども!



 小動物と対峙するとき、私は自分がなにかもの問われている気がする。

 じっとじっと、己の心の中を覗いているような気分になるのだ。

 答えは、もうわかってる。



 ありがとう、スコちゃん。

 遊んでくれて、楽しかった。

 また、明日遊ぼうね。






 8


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る