第120話 スコちゃんがついてくる。

 あー、ごめんね、起こしてしまいました。

 スコちゃん、すやすやヘソ天してたのに、3DSでパシャパシャ画像撮って。

 おまけに部屋から、スコちゃんのごはん皿と水を持ってきたので、彼女すっかり目をさましてしまった。


 人間だけで食事をしてると、テーブルに乱入してくるので、家族が眠っている今こそ、スコちゃんの希望をかなえてあげようと、テーブルに彼女のごはん皿を置いたの。

 すると、スコちゃんソファから起き上がって、不埒な私はチャンスとばかりなでこなでこしたんだけれど。

 スコちゃん構うことなくテーブルに直行。


 それも、椅子の上から、上半身だけテーブルに乗りいって、ごはん(置きエサ)をはくはく食べていた。

 明日の朝用に、もってきたのだけれど、なんだか夜の間に食べられてしまいそうだな。

 これでスコちゃんが少しでも、疎外感を感じないでくれるとうれしいな。


 ところで、私は夜中にすべきことがある。

 寝る前に体重を測らなくては。

 というわけで、目をさましていたスコちゃんは、お風呂場までくっついてきたのですよ。


 別にいいけれど。

 ついでにスコちゃんの体重も測っちゃう。

 ん、4,1キロ。


 8か月なら普通なのかな。

 今は冬だし、皮下脂肪を蓄えて防寒しないとつらいから、ちょっとくらい太った方がいいよね。

 ついでに私は、朝より0,8キロ増えてました。


 ふんふん、いいのよ。

 だって、夜は普通増えるものだから。

 朝になったら減ってるものだから、いいの。



 それより、うれしいのは、やっぱりスコちゃんは私の行く方へついてくるってことです。

 寝てるからと思って、そっと部屋を出ると、帰ってきたときにドアの前でお出迎えしてくれる。

 かわいい……。


 いや、起こすつもりはなかったのよ。

 だけど、ドアを開けたらこっちを見上げてるっていうシチュエーションはたまらないです。

 まだまだ赤ちゃんだと思っていたけれど、8か月はもう、小学生高学年くらいなんですって。


 スコちゃん、あまり早く年をとらないでおくれ……おいていかれる日を思うと寂しい、さびしい。

 別にソファのカバーの中に入って暖を取っていても、かまわないから。

 おこらないから、そのおもろかしい事件を見せておくれ。


 部屋をきれいにすると、ハッスルしちゃって、私の足に抱き着いたり、「はにゃん!」て感じでじゃれじゃれしてくれるの、すっごいかわいいから。



 ていうか。



 今何してるの?

 キッチンのテーブルの下付近をうろちょろしてます。

 ごはん足りてるはずだけど。


 ちょっと、かまってきます!






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